カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

理由なく人を嫌ってはいけない

2023-04-22 | net & 社会

 時にはそんなにたいした理由なく苦手というか、気に入らないものがある。その代表的な人物がイーロン・マスクであった。彼を称賛する人々がたくさんいることも知っているし、その理由もそれなりに同意できる。その上でこれ以上ない成功をおさめ、まだ人生においても若い。
 別に金持ちが嫌いってわけでもないし、若い人が嫌いなわけではない。妬ましい感情が無いとは言えないが、他人が金持ちであろうがなかろうが、基本的には僕とは関係が無い。自分が金持ちであるとか貧乏であるならば、その立場で自分を考えるだけのことだからだ。しかしそれでももっと金が欲しくて、大金持ちであるイーロン・マスクが僕に何もしてくれないのはどうかしていると考える向きもある。しかしそんなこと考えたって仕方ないじゃないか。考えたところで、どうせ金など工面してくれないのだから。
 若さにおいてはちょっと年下くらいの若さだ。そんなことで嫉妬しない。それに僕は、若いからいいという考えはない。今より若くなりたいとも思わないし、若い頃に戻りたいとも思わない。また同じような苦労を繰り返したくない。
 マスクさんのことだった。ずいぶん前からこの名前はメディアに露出していたわけだが、特に興味は無かった。あるドキュメンタリーでマスク氏のインタビューがあって、宇宙のこととか電気自動車のことなどを語っていた。まあ、凄いのかもしれないけれど、そんなものかな、とも感じた。やりたいことをやりたい人がやればいいのだ。でも、ちょっと気になったのは、投資家を呼び込むためなのかどうか分からないが、ちょっと盛ってる感があることだった。既に相当な資産家で、さらに会社の資産価値も高い。それだけでも十分に資源があるように思われるのだが、さらに欲しがっている風である。まあ、そういう世界の人はそういう感じなのかもしれないが、そこに何か胡散臭いものを嗅ぎ取ってしまったというか。さらに続けて地下の高速輸送網の話もしていた。これは妄想ではないのか。絶対に無理だとは言えないかもしれないが、まあ、無理なたぐいだろう。そういうものを他の事業にも含ませているのではないか。そんな疑問がインタビューを見ていて湧いたというのがある。
 彼の会社の代表格であるテスラの資産価値は、トヨタの4倍以上の120兆円と言われている。しかしその車の生産量は100万台くらいだから、1000万台を売るトヨタの10分の1程度である。もちろんこれから伸ばすということだろうけど、同じになるだけでも相当な労力が必要だろう。要するに資産価値は期待値で、実際の実力とはかけ離れている。だからまちでテスラ社の車を見るだけでも苦労する。僕の住んでいるまちでテスラの販売店が何処にあるのか、僕は知らない。
 何らかのからくりがそこにあるはずだが、それが宇宙開発やエネルギ―関連の他の会社などとも連動しているということであれば、まだまだ勉強不足の僕には分からないだけのことかもしれない。しかしながらそれは、基本的には期待値であろう。
 そうしてツイッター社の買収の騒動があった。これもいろいろ分からないところをたくさん含んでいるが、その不可解さの基本には、彼の自己顕示が透けて見える。これ以上ない成功者が、それでもまだ称賛を欲しがるものなのだろうか。事実はそうであると言っているようなもので、そんな金を使ってまでエキセントリックな言動に歯止めがかけられないもののようだ。それらの彼なりの正しさというものは何なのだろうか。
 まだまだあるが、そのような一連のいかがわしさなどがあって気に入らなかったわけであるが、しかし最近ちょっとした変化があった。これも過去にマスクさんが言ったことらしいが、若い人がイノベーションを起こすためのアドバイスとして「基本原理に立ち戻ることの大切さ」を説いていたのだ。多くの人はそんなことはしないで、その先のことばかり考えている。しかし本当に大切なのは、もっとも基本にある真理を見つけ、そこから考えをスタートさせないと、イノベーションは起こせない、ということらしい。なんだ、それは。確かにそれこそが大切なことで、完全に同意できる素晴らしい考え方じゃないか!
 という訳で、僕のイーロン・マスク評価は揺れている。本当に彼が基本原理を大切にしているのであれば、イノベーションは起こせるかもしれない。その真理が間違っていなければだけれど。
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