カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

みんな噓を求めている

2021-04-03 | つぶやき

 今年もエイプリルフールはあった。そういえばそうだよなと言いながら、僕は毎年結構騙される。僕の父は生前「家が火事だよ」と言われて、慌てて家に帰ってしまったことがあるらしい。(当時は携帯電話もない) その後騙されたことが分かって、この冗談を言った人間を殴ってしまったという(まあ、これは仕方ないことだ)。要するに冗談が通じない家系である。いや普段は通じるが(と思うが)、嘘をいっていい日という設定に、嘘を言われることが通じない、のだと思う。まあ僕は、騙されたからといってそう簡単に人を殴らないと思うが。
 ということで、今年もいろんなことがあった。一番多いのは、転勤したというようなことか。辞令があって新天地に行く。お世話になりました、ということだ。それはそれはそれでどこはどうだろうな、という話になって、沖縄だとか東京だとか、その地域の話をひとしきりする。相手はそのうちに気付くだろうと思っているようだが、僕は気づくはずがない。いやだからエイプリルフールですよ、と言われるまでほぼ意味がわかっていない。 
 つれあいからは、たたみかけられるように騙された。ちょっと一番深刻そうだったのは、車を少し塀にこすってしまったいうやつ。僕はいびきがひどいらしいので、彼女はよく眠れずにそういうミスをしてしまったんではないか、と考えた。悪かったなぁと深刻に謝ってしまった。もうすでに何度も騙されていた後だったので、「まだわからないのね」と呆れられた。騙されているのに懲りないのである。
 まあ僕の方も何か言ってやろうかなと思って、ある人に、もう(ウチの)事業所は閉鎖するんですよ、と話した。かなりびっくりされたようで、返答がない。慌てて冗談ですと言って、もう平謝りに謝ったのであった。 確かにこれはもう、センスがない話だった。
 少し前にはネットでも結構、エイプリルフールのウソのネタは出たものである。さすがに10年前の震災の後には少なかったという記憶はあるが、その後ぼちぼち復活していった。で昨年は急に減って、今年も少ない。他ならぬコロナ禍の影響だと思われる。実際今年はエイプリルフールは差し控える、というようなことを言う企業は結構ある(ネット関連は特に多い)。わざわざそういう事をことわる態度に、誠実さを表そうとしているのだろう。却ってあざとくしか感じられないが。 黙っていればいいだけのことで、馬鹿なんじゃないか。いや、一般人を馬鹿にしているだけのことか。
 しかしまあトランプさんの流れもあるかもしれないが、改めて世の中フェイクニュースも多いわけで、わざわざこの日に何か言うようなことも無いということようなことかもしれない。フェイクかフェイクでないかもよく分からない情報が氾濫していて、そしてそれを受けて、また何かを言う人も多くて、嘘を根拠に何か言っても、本人は本当の事を言ったつもりかもしれないが、そもそもそれは本当になることは不可能である。なかなか複雑なことになっていて、検証するのが非常に難しい。そもそもコロナ騒ぎ自体が、コロナというウイルスは本当かもしれないが、現象としてはほとんど本当のことなんて無い。あるのは恐怖に付随してついて回る嘘ばかりである。本当の事を言ってる人のことが、嘘っぽくなって誰も信じない 。馬鹿らしくて結局口を噤んでしまうだけだ。
 もう本当のことを言う価値なんて、そんなにないのかなと思う。そんなことを求めていないと言うか、分かりたくない人が多いのである。求めているのは自分が信じたいものだけ。そしてそういうものを言ってくれる人を求めている。まあ中にはそうでない人もいるかもしれないので、そういう人とだけ付き合えばいいだけのことかもしれない。今は分断の時代なのである。
コメント
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