カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

素人くささには気をつけろ   コンフィデンスマンJPロマンス篇

2020-07-19 | 映画

コンフィデンスマンJPロマンス篇/田中亮監督

 知らなかったのだが、テレビドラマの映画化作品らしい。今はそういうのばっかりだから珍しくも無いが、おそらくテレビのノリのままの演出なのだろう。少し非現実社会的なテンションが気になる作品かもしれない。
 チームを組んで、重層的に人をだましていこうとする作戦を立てる。何故騙さなければならないかというと、騙してお金をむしり取るためである。基本的にはオレオレ詐欺のようなものであって、だから例えば、息子を騙って親などからお金をだまし取るような手法だ。決済にお金を使うというのは普通のことだが、それなりに大金になると、ふつうは現金決済などしない。そういうなかでいかに相手から高額なものを横取りするのか、というのは、組織的な世界観を構築させながら、相手にそれを信じさせてから、という基本的な考え方があるのかもしれない。
 だからことはどんどん大げさになっていくのだが、騙される側もいつ騙されるか分からない状況は構えて待っているわけで、相手に取り込まれるような下手は簡単には打たないはずなんだし、いくら騙しのプロだって、仲間がいる限り信頼を置いて行動しなければ、すぐに危ない状況に陥ってしまう。物語は重層的にどんでん返しが続くが、それさえも仕組まれていた罠だということが、どんどん過去にさかのぼって明らかにされていく。なんだかフィルムを逆回しにして撮影したらよかったのではないか、という映画の作りなのだった。
 そういう風にお話を作るよりなかったということなんだろうが、その前に、途中で何度か偶然を用いなければならなかったような要因もあるような気がした。そういうものは考えようなのかもしれないが、乗れるか乗れないかのポイントにもなるように思われた。要するに僕には途中でもういいか、と思ってしまった口かもしれない。サクセスで面白くなる部分と、もともとカッコよく上手く行っていたコントラストの逆転は、確かにギャグ的だけれど、馬鹿にしすぎではないか。また、彼らが出会う時、いったいどんなあいさつを交わすものなのだろうか?
コメント
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