コップアウト/ケビン・スミス監督
白人と黒人の警察官コンビによるコメディ。見ようと思ったきっかけはズバリ、ケビン・スミス監督作品だからだったろうけど(実際は忘れた)、率直に言って結構な失敗作だと思う。ぜんぜん面白くない訳では無いが、そんなに面白くない。黒人コメディアンは、おそらくあちらでは人気のある人だろうと思われるが、たぶん当時のギャグのセンスの為か、ほとんど面白くない。へまの仕方がどうしようもなくて、同情心が湧かない。単にドジでもいいかもしれないが、白人刑事が娘のために見栄だけでいいカッコしようとして奮闘する邪魔をしているだけで、その障壁としてちょっと以上に邪魔な感じかもしれない。
でもまあそのオタク的な設定が笑えるのだろうというのは感じられはする。滑っているけど、それなりにそれでいいという事なんだろう。アメリカ人的にその程度がいいというのも分からないなりに分かるのである。しかしこの監督だったら、もっと困って驚くようなことが起こってもいいと思う訳だ。これまでの作品は、だから評価できたのだし、面白かったのだ。ここまで平凡に面白いのであれば、他の人が作ってもどうにかなった問題だろう。
わざわざ適当に古いもので観そびれてしまったからといって、放置されていたものを掘り出す必要が無い場合がある。今回はそんな作品にあたってしまった。残念である。