カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

ウサギは偏食家?

2017-08-06 | Science & nature

 ウサギの舌には味蕾(みらい)といわれる味を感じる器官が、ヒトの1.5倍、約1万7千あるという。要するにものすごく味にうるさいのではないかと考えられている。味音痴というようなことは考えられず、細かい味の違いを理解できているはずらしい。
 ヒトの場合だと、この味蕾の数の違いで、味の違いを感じる個人差が生まれるようだ。味音痴というのは本当にいて、味蕾の数が少なければ当然違いが分からないということになりそうだ。しかしながらこれは厄介で、いわゆる偏食家には味蕾の多い人があんがい混ざっている。特に野菜嫌いなどは、味蕾が多いために普通より苦さに敏感になって、食べられないような人がいるんだそうだ。細かい味の違いをテストするような立場の人には、この味蕾を持っているかどうかの才能は役立つが、味の違いが分かる人が、美味しく食べているかは別問題ということのようだ。いわゆる食通というような人は必ずしも味蕾が多いという訳では無く、実は味に鈍感だからこそさまざまな食べ物を抵抗なく受け入れたために、膨大な食の記憶を手に入れたという人もいるのかもしれない。
 ところでウサギだが、いくら苦味に敏感だからといって、草食動物である。人間にとっては苦すぎたり、酸っぱすぎるようなものを、しかもふだんはほぼ生で食べている。野生のものなら別だが、ヒトに飼われているような立場なら、食材を選ぶことすらできない。監禁状態の上に、なんとなく不幸な身の上という気もしないでは無い。おそらく人間とは味覚も違うはずで、味蕾の数が多くとも、何か感覚的にはもっと違う機能のために敏感なのかもしれない。例えば毒見の為であるとか。
 しかしながら好物とされる人参なども、偏食的にそればかり食べては、ウサギにとっては必ずしも健康的とは言えないという。人参はウサギにとってちょっと糖度が高めの食材なのだという。動物にはアリしか食べないとか何かの葉しか食べないとか、極端に偏食な生き物も多いけれど、事ウサギに関しては、ある程度バランスの良い食事を心がける必要があるそうだ。
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