カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

若いというのはそれだけでつらいことかもしれない   ハルフウェイ

2016-07-07 | 映画

ハルフウェイ/北川悦史子監督

 最初に感じたのは、これは女性蔑視映画なのではないか、という疑いである。若い女性代表と思われる主人公の女の子が、支離滅裂な可愛らしさだといいんだが(いや、よくそれも良くないかもしれないが)、単にひどく自己中心的なワガママさなのだ。性格障害の疑いさえあるが、もっとも障害なら仕方のない話で、そのまま振り回される人々が、我慢を重ねて許容する様を当然のように描いている違和感が、最後まで何かもやもやを引きずっている印象が残った。本当にそれだけで映画にしてしまったことは、確かに勇気のある(もしくは考えてない)冒険だったと思うけれど。
 それにしても、それでも本当はこの話には何かあるかも、というような期待のようなものが、観ているときには少しはあったのである。だからこそ最後まで見た。いつもなら大抵寝てしまうつれあいも付き合ってみていた。そうして最後までこんな感じで終わってしまったので、二人ともたいへんに疲れてしまった。恐らくだが、主人公の若い二人には、頑張って長く付き合って欲しいという願望のようなものが、この映画に流れる興味の源泉のような事だったと思われる。結局それは、我が家にも年頃の息子たちがおり、なんとなく彼らのしあわせを投影するような気分だったのかもしれない。若いころの切実さを今の我々の切実さはたぶん違う。そんなことは分かっている筈でも忘れてしまう。あらためて、気持ちが勝っていてもうまく折り合って頑張ってください。若い人たち。
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