カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

みなさん、良いお年を!

2014-12-31 | 掲示板

 みんな今年を振り返りたいんだな、という年の瀬。これが区切りという共通認識がそれなりにあるせいだろう。学校も卒業したし、しかし会社も休みだし、そうして年は変わる。日付が変わるのにそんなに違いがあるはずないのに年は変わる。そういうのがなんとなく毎年不思議だが、しかし人は集まって一所懸命酒を飲みかわす。疲れちゃうけどこれは仕方ないですよね。
 で、思い返すわけだが、僕は個人的には今年はいろいろつらかったりしました。で、変わればチャラになれば良いとも思ってないんですよね。ある程度仕事の上ではやることはやったんですけど、でもそれで終わりじゃないですし、寿命の方は残り少なくなってきた感じはするけれど、特に何かない限りすぐに死ぬということでもなさそうだし…。でもまあ、あんまり肩肘張りたくは無いにしても、来年はやっちゃるぜ、という感じでしょうか。やりたいことがあるっていうのは生きる糧でもあります。明確な目標を持った人生ということでもないのだけれど、年を追うごとに何かがいつの間にか変わってしまうというのは、考えてみるとスリリングですよね。
 僕は世界を変えるような重要な人物ではないとは思いますが、市井のいち人間として、それなりにもがいていこうと思っております。ご迷惑な人はすんません。退場するときは静かにしますからあきらめて下さい。
 ということで、みなさん良いお年をお迎えくださいませ!
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ただひたすらこの世界に酔うべし   Monster

2014-12-31 | 読書

Monster(18巻)/浦沢直樹著(小学館)

 作家の浦沢直樹は知らなかったわけではない。日本を代表する人気作家でストーリーテラーだという話は聞いたことがある。しかしまあ、僕は大人になってからそんなに熱心に漫画を読んでこなかったので、作品を通して読んだのは初めてだったようだ。うわさ通りというか、これだけのスケールで物語を描けて、当然だが絵も非常に上手い。自身も手塚治虫のファンだというが、まさに手塚漫画をさらにドラマチックにしたような素晴らしい作品といっていいだろう。知られた作品をさらに称えてもそんなに意味は無かろうが、これでファンがつかないなんてことはありえないことだろう。
 もっともあえて言うならば、ここまで話が長い必要は無かったかもしれないという気はした。物語が始まってからのスピード感とエピソードの重厚感というのが、やはり後半少し失速する。というか、やはり収縮させるだけのけじめのようなものをいかにつけるかということが、少し気になってしまったのかもしれない。それでも当然やり切れているとは思うものの、主人公に人が殺せない足枷のようなものが残ってしまい、その他のキャラクターにしてもそれぞれに妙な縛りが発生されたようにも感じた。冷酷はスパッとそれでいいし、温情はしつこくそれでいい。そういうことは好みの問題だとは思うものの、長い作品というものの難しさを感じさせられるのだった。
 とはいえ、この物語の魅力は、そのようなキャラクターの魅力によるところが大きい。幾重にも絡んだ関係において、それぞれがそれぞれの個性で行動をする。そうしてそのことがまるで計算されたかのように、様々な事件の結末に収斂されていく。この構成力を成す力量は並外れたものがある。またその仕掛けにおいての工夫は、アッと驚かされる見事なものだ。読者はいつの間にかその驚きのままに物語に酔って、そのまま読み進めるより術を失う訳だ。
 そういう訳で、病み付きになるような時間の無い人には、むやみにお勧めできない。だからと言って時間が出来ることを待つような愚かな人間には、紹介する意味も無いのかもしれないが…。
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