カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

トンネル内では追突にご注意を

2012-12-08 | 時事
 笹子トンネルの事故を見ていると、本当に命を分けるものというのは運かもしれないと感じる。間一髪で命が助かった人がいる一方で、何が何だか分からず亡くなった人もいるのだろう。トンネルを通行中に天板が落ちてくるなんて予想できる人など居るわけがない。あっと思う一瞬にどうにかなりようのあるものでは無さそうである。
 今だけ気をつけてもしょうがないこととはいえ、トンネルを通行するだけで何となく嫌な気分になる。構造的に大丈夫だろうかとか、あれこれ目視する。何となく怪しそうなところは金槌でチェックしたい気分になるが、運転中なので後続の車に迷惑だろう。また、本当に落ちたりしても、処置に困るだけかもしれない。
 しかしながら一瞬とはいえ、改めてトンネルを子細に眺めてみると、だいたいにおいて怪しい雰囲気のあるものである。第一暗くてよく分からないところが多い。湿気の関係があるのか、また補修した跡だろうが、クラックのようなものが見受けられるようだ。電燈も全部が点灯している訳でもないし、どのような法則性で点けられているのかも不明だ。長いトンネルには飛行機のジェットエンジンのような排気のファンなどがあるが、あれなど相当な重量だろうなあ。また、元気よく回っているものがある一方で、ぜんぜん回転してないように見えるものがある。壊れている訳でもないだろうが、誰が指示してそうなっているのだろう。
 あんまり上ばかり見て運転していると、追突事故でも起こしてしまいそうだが、そんなふうに注意してみたところで、やはり天井が落ちてきたらどうしようもないに違いない。
 今は一斉に全国的にさまざまな場所でチェックしているに違いないが、それで事故防止になれば、それは意義深いわけであるが、正月前に通行を停めて工事をしなければならないという事態になると、帰省ラッシュに影響のあるところも出てくるのだろう。また、年度内予算を越えてしまうところなどが出ると、その影響で何かが削られるということもありうる話だ。それが何かというのは具体的に知りようがないが、それが第二の保険を削るような事になるということになりはしないだろうか。
 このような事には当然お金がかかっている訳で、もう少し強制的に保守点検などを強化すべきという意見を受けて、さらに税金が使われることにもなるかもしれない。新規の道路計画にも影響があるだろうし、当然通行料金をどうするかということにも発展していくかもしれない。
 事故を受けて刑事摘発のための調査も行われているようだけど、そういう状況を受けて、情報の開示を渋るケースも出てくるかもしれない。要は危険だという認識を持っていたのか、放置したのか、というのが争われるだろうから、そうではなかったという改竄や隠蔽が起こりやすくなっている可能性がある。厳罰主義が悪いとは言えないが、覚えのある事業者にとっては、かえって安全基準の不透明さを助長させることにもなりかねないだろう。
 点検をすることで安全度が増すというのが一般的な見方だろうが、やり方によっては、さらに危険度が増す可能性もあるということだ。この事故の影響がどちら側に働くかは、残念ながら予見できない。個人で防止すべきは、追突事故への注意くらいのものなのかもしれない。
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