カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

ゲーマーは幸福だ

2008-01-05 | 雑記
 朝から電話を待っていると、待っている人以外からの電話がかかってくる。そうして気付いたが、携帯電話以外の家の電話にでたのも久しぶりのことだった。仕事では他の職場に電話することがあっても、なかなか人の家に電話することはなくなった。携帯同士の電話が恐らく一番多く、見慣れない電話の数は数えるほどだ。世の中はこじんまりとまとまりすぎているのではなかろうか。新しい変化のしにくい時代になっているのではないだろうか。しかしながらそうかといって知らない人からばかり電話のかかってくる状況は勘弁して欲しいけれど…。
 半日つぶれてちゃんぽん食って、さて最初は職場に顔を出すかと思っていたが中途半端に思えてやはりオフにする。そうなると散歩だ。だらだらしているようで歩くほうはしっかりしている。新年から駅伝なんかを見ていたので歩数自体は伸びていないけれど、歩き出すと遠くまで行きたくなる。杏月ちゃんを連れているので路上をかぎまわっているだけのようだけれど、聾学校を回って自衛隊も回って本堂川を登って帰るコースだと一時間以上にはなる。けっこうしっかりしたテルトリーではないだろうか。
 雀が田んぼにたむろしていて、僕らが近づくと一斉に舞い上がって飛んでゆく。杏月ちゃんはそういう雀たちを眺めてしばらく立ちすくんでいる。そうして不思議そうに僕の顔を眺める。違う種類の動物という意識はありそうだが、お友達になりたいとも思っているのではないだろうか。いや、擬人化して考えると危険だ。食事が逃げていくと考えている可能性もある。川沿いで鴨がバシャバシャ飛んでいくと、杏月ちゃんもびっくりして逃げ出している。鴨はお友達ではないらしい。遠くの方で踏み切りの信号機のなる音がすると抱っこしてくれと催促する。汽車の通る音が怖くてたまらないのだ。轟音で走る鉄の塊は、杏月ちゃんには悪魔に思えることなのではないだろうか。
 夕方になってつれあいの実家に遊びに行っていた子供達が帰ってきた。またお年玉をもらったらしく、買物をしたくてたまらないらしい。目当てはもちろんゲームソフト。人気のあるソフトはやはり売り切れているらしく、四件ハシゴしてやっとGET。それもある店より10円安かったといって満足げである。僕にはこの価値観がまったく理解できないけれど、すばらしいことなのであろうなあと思うと、僕も満足するのであった。いつまでもゲーマーのままで大人になるものかどうかは分からないけれど、ゲームで確実に楽しい毎日が過ごせるならば、彼らの世代というのはしあわせな世代といえるのかもしれないとも思う。少なくとも僕はゲームでは満足できない。彼らよりはよっぽど不幸な人間なのではないだろうか。
 夕食には年末に注文して今朝届いていたボー・ペイサージュのラ・モンターニュを飲む。先日はタケダワイナリーのサン・スフルを飲んだ。これはシュワシュワしているくせにタンニンの濃厚な不思議な味だった。どちらも三同敦子が推薦していて興味を持ったもの。どれぐらいすばらしいかは僕の舌では正直わからないけれど、きりっとしてそれでいて深みのある世界にウーンと唸ってしまう。いつの間にかどんどんのんでしまいそうで怖くなった。まあしかし僕にも幸せがあることは確かだ。他人より不幸だなんて単純には言えはしない。そうして酔っ払って焼酎のお湯わりを飲むと、チョコレートのように甘くて耽美で、さらに酔っ払ってしまうのだった。
コメント
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