これ歴

これだけ読めば歴史がわかる?これだけ読んでも歴史がわからん!だから「これ歴」日本歴史小説・マンガ読み倒し!

弓削道鏡

0765-02-12 | 奈良
「元祖?生臭ボーズ!」

なんて思っていたんですが・・・弓削道鏡と考謙女帝ってすごーくすごーく純愛です。
もう、「チョーらぶらぶ」って感じです。
えぇ、二人の年齢を考えなければ・・・
それとももう酸いも甘いも噛分けた年だからこそ、こうも純愛だったのかもしれません。
道鏡は権力の亡者だったのかと思いきや、この道鏡はただひたすらに女帝に尽くすのみで
それ以外の望みはほとんど抱いていませんでした。
でも、権力に一番近いところにいると痛くもない腹を探られてしまうものですね。
これがなければ二人は幸せだったのか・・・それとも権力があったからこそ二人は出会い結ばれたのか・・・
なんか、切ない終わりでした。
(2000.05.16 R-call)


長屋王横死事件

0729-02-12 | 奈良
「うひょ~!!!高市が小角にざくっと・・・・」

いや~しょっぱなからビックリさせられました・・・
だってしょっぱなで高市皇子が役の小角に殺されちゃんですから。
オイオイって感じでした。
豊田有恒は史実を使って、全く新しいミステリーを作ってしまうから毎回感心します。
人によってはこんなの史実無視しすぎ~と思うかもしれませんが、歴史なんて案外こういうものだったのかもってわたしは思ってしまいます。
歴史なんて言い伝えの集合体みたいなもんだし・・・
主人公は長屋王に仕えてた大伴子虫。
濡れ衣を着せられて死んでいった長屋王の無実を証明しようと犯人探しをするというのが後半の展開。
これで終わりかなぁと思ったら最後に大ドンデン返しが起きました。
まさか、あの人とあの人が共謀したなんて・・・・(これ以上はネタばれになるので止めときます)
とにかく最後の50ページだけ読んでもいいかも。
(O-call 1999.8.27)



異聞竹取物語(秋田書店 「天ゆく月船」収録)

0715-02-12 | 奈良
「リアリストの不比等と夢物語の竹取物語。」

既に藤原不比等は地位を固め、着々と藤原氏の反映の礎を築いている頃、平城京に「竹取物語」が流行っていた話が描かれています。
竹取物語には5人の求婚者が出てきますが、そのうちの一人が他ならぬ不比等だとか・・・
竹取物語上では「車持皇子」と言われていて、彼の出自を暗示してるとか言ってます。
不比等が本当に天智天皇の子供かどうかは分かりませんが、あの不比等がかぐや姫にさんざん翻弄されてけんもほろろに振られたなんていう話を想像すると、結構楽しいです。
(R-call 1999.9.11)


万葉の華 小説~坂上郎女~

0715-02-12 | 奈良
「穂積皇子をそんなしょっぱなに。。。。(T_T)」

O-callの大好きな大伴坂上郎女の小説です。
この作品の存在を知って即購入しました(古本屋だけど)
郎女といえば穂積皇子とのラブラブ話。読む前からかなり楽しみにいたんですが、
な・な・・なんと・・・・・・
穂積皇子登場5ページにも満たないところで病死(号泣)
何を隠そうO-call高校時代に歴史のアンケートで好きな人物で「穂積皇子」と答えたくらい彼が好きなのである。
それなのにこんなに早く殺すなんて(T_T)ひど~い!!!!!
その後、分かったのですが、どうやらこの本の趣旨として郎女を恋多き女性と見るよりも大伴家の家刀自として生きたというふうにしたかったらしいです。
郎女が歌を集めるところなんてまさにそう。
万葉集についての作者の独特な見解が見られます。
私また騙されちゃった(^^;;
(O-call 2000.1.24){face_hekomu/}


天ゆく月船

0715-02-12 | 奈良
「不比等ではなく、長屋だったら・・・、一体どうなっていたの?


持統天皇、文武天皇の後、元明天皇、元正天皇と女帝が続きます。
それなのに、あまりにも偉大で有名な持統天皇の陰に隠れ、後の2人はなかなか脚光を浴びることがありません。
この作品は、主人公に若き日の元正天皇こと氷高皇女を据えて、持統の子供、孫の話を描いています。
もし、彼女が長屋王と結婚していたら、歴史はどう変わったのでしょうか?
長屋王の変は起きたのでしょうか?もしかしたら、もっと早く事件が起きたかもしれません。
でも、この中の氷高皇女は、後の政敵、藤原不比等に淡い恋心を抱いており、その思いを抱えたまま独身の女帝となっていくことを暗示しています。
実際は、藤原氏の暗躍を持統天皇はすでに見抜いていたでしょうから、それを知らない氷高皇女なわけもなく、恋の対象とならないのでは?なんてつまらない事を考えてしまいました。
でも、この不比等には幼心にも惚れちゃうっていうのはわかるような気がします。
だって、大人でカッコイイですもの!
(R-call 1999.9.11)


晩蝉(「天ゆく月船」収録)

0715-02-12 | 奈良
「但馬との恋に翻弄された穂積が最期に手にした恋。」

私が古代の中で一押しなのが、この穂積皇子。
特に大伴坂上郎女とのラブラブ話はいいですぅ~
穂積40ぐらいで郎女が15ぐらいですから、もはや犯罪に近いです(爆)
若い頃は但馬の一件もあった穂積ですが、ここではすっかり落ち着いて、地位も名誉もかなりのもの。
オヤジ好きのO-callなのだ~
(O-call 1999.8.29)