画寫庵Progressive

松平惟光の写真日言己巾占。

32話

2006年11月12日 | 西洋鏡・紙魚手帖

ウルトラマンメビウス32話「怪獣使いの遺産」はなんと
あの「怪獣使いと少年」の後日談と言うことだったのですが
正直、ダメでした。あれの続きだからというわけだけではなく
一本の作品としても凡庸。

ところでこれを観る前に「帰りマン」のDVD8巻・9巻を借りてきたのですが
もう一本の問題作の存在を発見!!

それは第32話「落日の決闘」
帰りマンってしょっちゅう落日の決闘をしているのでタイトルだけでは
どんな話か思い出せなかったりするんですが、内容的にはほのぼの軽ギャグ回。
のどかな山村で頻発する地震を調査するため現地に赴くMAT。
目立たないよう電車利用で。さらにあのオレンジ色の制服はマズいと
郷と南隊員はキャンパー(70年代のイカしたファッションだけど)に変装。
その中、お調子者の上野隊員だけがなぜか首からジャラジャラの
アッと驚くタメゴロー、みたいな、ようするにヒッピー風に。
現地でも郷・南は真面目に聞き込みや調査をしているのに上野隊員だけが
フラフラ、「六根清浄~~」などとつぶやきながら山道をウロついている。
なんかヤバい、すごくあやしい。

昔観たときは、田舎のお寺の和尚さんか誰かにお酒をご馳走になって
イイ気分にでもなってるんだろうなとか深く考えもしなかったのです。
また今回ネット上でストーリー解説を探すと「道に迷ってフラフラの上野隊員」
などと説明されていたりするのですが…私思うんですよ。違うんじゃないか。

上野隊員がヒッピーになってるのは外見だけじゃないんじゃないかと。

そのあと怪獣(キングマイマイ)とMATとの戦闘(のどかな山野で火薬爆発!が
スゴい)があるんですが、上野隊員、そこにもノコノコフラフラーと
状況を把握せずに登場。
そのなんだか呆けた表情。深まる確信。
と、キングマイマイの払う腕の一撃でぶっ飛ばされる上野隊員。
ピューーンというマヌケな効果音と共に飛んでいく上野隊員の背中から落ちた
爆弾入りのリュックがキングマイマイの腕を破壊!半笑いのまま空を行く上野隊員。

上野隊員がトンでますよ、2重の意味で!

「怪獣使いと少年」を書いた上原正三さんは「この先こんな話はもう書けないだろう」という意味のことを言ったそうですが、コレも、絶対もう無理だと思います。
ちなみに脚本は誰かと思ったら千束北男さん(=飯島敏宏監督)だった…。
やっぱりいいなあ、飯島監督。


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