地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

地球の裏から日本頑張れ!の応援BLOGです。
証券関係の話題について、証券マンとしての意見を述べていきます

ちょっとご無沙汰、すみませぬ

2006-03-01 09:12:23 | マスコミ、企業
ちょっとご無沙汰、すみませぬ。若干忙しくて、どうぞご勘弁を。
その忙しさの一環であったのだが、本日はずっとアナリストの方と一緒に顧客訪問をして来た。彼は建設業界をカバーしているのだが、一緒に居る中で色々なお話を聞き、何だか色々考えることがあったので、稚拙な私の考えではあるが、ここにつらつらと書いてみようと思うのだ。

建設と言えばもう言わずと知れた姉歯問題がある訳である。この問題でそれに関わってしまった方々の思いを考えると非常にお気の毒である。
しかしながらこの問題によって今後業界が変わるだろう、と彼は言う。既にこの問題でまず出てきた現象が、大手集中だそうである。どっか訳の分からない小さな会社に一生に一度の買い物を任せて良いのか、と言う動き。そういう意味ではこの姉歯問題と言うのは、せっかく小さいながらもきっちりやって来た会社に対しては甚大な被害を与えたとも言えようか。

またこの問題は耐震とか免震に対する考え方をより深くしたとも言えようか。
或いはご存知のように、この耐震とか免震と言う技術は諸外国にはほとんど無い。
ヨーロッパなんてほとんど地震が無いからこの辺の技術と言うのは不要なのであるね。アメリカも西海岸は割りと地震があるけれど、内陸や東はやはり縁が無いだろう。
この所外人が日本のオフィスで働くのはもう当たり前の風景になってしまったが、彼らは極端に地震に対する免疫が無い。
前回東京で震度4程度の地震が昼間に来た時、ある部署のヘッドを任されているアメリカ人が一目散にオフィスのあるビルの10階から1階まで部下の事なんぞお構い無しに階段を駆け下り、しかし1階のドアが閉まっていたためにそこに一人うずくまっていた、と言う光景をみんなに見られてすっかり信用を無くした、なんて話(実話)を聞くと、まあ日本人から見ると少々情けない図に見えるが、ただ地震に対する免疫の無い彼らにとって見ればそれほど恐ろしいのだな、と。

実際アメリカ西海岸辺りからは日本の耐震技術を買いたいような話は無いのか?と言う質問に対しては、それは無いそうで、独自に発展している技術だけに色々とお金が掛ったりってのが結局そういう注文が無い理由だそうで。
しかしながら我々日本人はこの姉歯問題以降、お金に対して、それも耐震や免震に関しては、非常に寛大になって来た、と言う見方もあるそうだ。
それまでは我々庶民にとって家なりマンションなりを買う、と言う際には、当然値段と言うのはかなり大きな決定要因となっていたはずで、しかしそれが多少緩和されて来た、と。
水と安全はタダ、の安全とは、通常は治安状態の事を指すけれど、この頃は水も美味しいのをみんな買うし、安全も治安関係もそうだけど、この地震に対する安全価値にもその対価を払うようになってきたって訳だ。

さてさて、証券市場での最近の話題は言わずと知れたライブドアだけれど、昨年のCXとのバトルからかなり法整備なりがなされてきたのを感じるわけだ。もちろんまだまだマスコミの偏向的な見方は残っていると個人的には思うけれど、それにしてもこの手の事件を契機に、ものごとが正しい方向に若干でも進む気配のあることは良いことだと単純に考える。
この姉歯問題もその典型で、ああいった事件を契機にものごとが正しい方向に進み始める、つまりそれらが起こらなければ永遠に今までどこかおかしかった部分が矯正されなかったわけで、そう考えると少々空恐ろしいモノを感じはするが、決してそれらの問題で色々な意味で犠牲になられた方々が無駄にならないようにしなければならない、とかように思ったわけであるね。

ちょっと自分の証券マン人生を振り返ってみれば、おお、あの頃は例えば、大蔵省の証券局VS銀行局、とか、護送船団方式だとか、各社に居るMOF担だとか、ほんとくだらないことが多かったことよね。
それらももちろん特殊な事件が全てを変える原動力になったわけではないけれど、まあしかしその頃から考えれば随分と進歩したよなぁ、と思う。

しかし、残念ながら東証だけは完全に取り残されているね。
今日の日経の大機小機の記事はなかなか良かったと思うが、素直に東証の魔の30分の弊害を書いている。
3月中にシステム増強の工程表をまとめる、とか言ってるらしいけど、遅すぎる。
木村剛さんが、まあ火中の栗を拾われた西室氏には同情の余地あり、とお書きになられていたけれど、まあ木村氏が言うならそうかなぁ、とも感じたが(なんて主体性の無いわたし・・・)、うん、でもやっぱり私は証券マンとしては許せないね、この一連の東証の態度は。
って、結局ここに話が戻ってしまって本日は終わりで、すまぬ。


1 コメント

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応援させてください。 (FF)
2006-03-02 21:23:16
仕事関係で建築にはいろいろ

興味を持っている者です。

大変今回の話は参考になりました。



大手への集中化・・・・・。

それをふまえて

戦略を練りたいです。