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「排出権ビジネス」をもくろむ中国

2008-07-31 23:13:59 | Nonsense
[北京 5日 ロイター] 北京の東に位置する港湾都市、天津市の当局が、北京五輪開催に向けた公害対策として40工場に操業停止を命じた。新華社が5日に報じた。
記事によると、天津市はセメントメーカー2社の施設を含む工場が7月25日─9月20日の期間、操業を停止する。予想される経済損失影響については言及されていない。
中国当局は北京や周辺地域の大気環境の改善に向け、一連の対策を講じている。4日には河北省の工業都市、唐山市の当局が、約300の工場を停止させる方針と報じられた。

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一昨年の暮れ、上海に旅行に行った時、確かに噂どおりにすっきりした晴天はなく、うっすらと紗がかかったような曇り空だった。中国の公害は、だいぶ前から報道されていたのだが、なんら対処がされていなかったようだ。今読書中の「ほんとうの環境問題」を読むかぎりでは、EUが排出権取引の積極的なのは経済取引を主導できるという思惑があるからだ。こんな公害垂れ流しの中国は、環境問題に関しては劣等生だったが、水力発電、風力発電計画がたちあがり、積極的に”地球の”環境問題に取り組むようになった。この”地球”という部分がポイントである。自国の公害対策ではなく、温室効果ガスの排出権を発生させ、これを欧州や日本に売却しようというのである。京都議定書では、先進各国に温室効果ガスの削 減義務を課したが、実際の排出量が削減目標を達成できなくても、排出枠オーバー分にあたる「排出権」を購入すれば、目標達成とみなされる。

さすがは3万人のための情報誌「選択」である。中国の排出権ビジネスのいかにも中国らしい事情が掲載されていた。1998年京都議定書に署名した中国は、02年に批准し、04年排出権取引を初めて承認したのだが、この6年間という年月は、排出権取引の決定権限を握る壮絶な精力争いに要されたという。さすが、恐るべし中国。結果、国家発展改革委員会に権限が集中することに決まった。このビジネスは、需給のバランスを見極めて、タイミングよく一挙に排出権を売って最大の利益をあげるのがポイント。年間、炭酸ガス約3500万トン相当の排出権に該当するフッ素系ガス削減排出権取引など4つの計画をたて、毎年525億円もの利益をもくろんでいる。中国のふたつの化学メーカーが、日本の電力会社や新日鐵が購入したのだった。規制が強化され、排出権が高くなる前に今のうちに買っておこうという対策での購入とのこと。(だから、中年金融マンぐっちーさん情報の「今年は各金融機関に対し電力量、電力料金の報告を義務付けている」らしいという噂もなんだか本当っぽい雲行きだ。)

しかも、取引の仲介をしたのは、日本の大手商社やJMD温暖化ガス削減である。そのひとつの商社の公式HPで見つけたのが、次の事業案内の一部である。

「地球温暖化防止のため、二酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)などの「温室効果ガス」の削減目 標を掲げる「京都議定書」が、2005年2月にいよいよ発効され、現在世界中で排出権ビジネスが活発化している。温室効果ガスを排出する権利「排出権」を グローバルに売買する排出権ビジネスは、全世界にオフィスを置き、多岐にわたる取引先を持つ商社にとって、まさに活躍の場だ。当社は、発展途上国や市場経 済移行国で発生する排出権の仲介のみならず、現地で自らプロジェクトを開拓して排出権をつくり出し、日本における排出権ビジネスの先駆者になろうとしている。」

カップラーメンから戦闘用の兵器まで、なんでも売る商社のしたたかさはすごい。そもそも二酸化炭素排出削減を非科学的だと疑っているのだが、建前は「地球変動防止」が目的だったのに、いつのまにか「排出権」という大義名分のあらたなビジネスチャンスをつかんだ中国に、日本はオリンピック前に完敗しているのではないだろうか。
ジャンル:
経済
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