都会の若者をターゲットにしたR25というフリーペーパーがある。
「オトコを刺激する情報マガジン」というキャッチコピーだが、実はオンナもけっこう刺激される便利な情報マガジンだ。何しろコラムリストの文章が軽妙でセンスが心地良い。
さて今週号に、以前から興味があった「陪審員コンサルタント」のコラムが掲載されていた。
そもそも陪審員コンサルタントって何者?
その実態をハリウッド的な極上サスペンスにつくりあげたのが、ゲイリー・フレダー監督(原作:ジョン・グリシャム)の映画「ニューオーリンズ・トライアル」 である。
証券会社をリストラされた元社員の男が銃をもって会社に乗り込み、乱射して11人の貴い命を奪う。その後、事件によって夫を亡くしたセレステは、使用された銃のメーカーを相手に民事訴訟を起こす。だって被疑者は亡くなっているし、企業を相手に訴訟を起こした方が莫大な補償金をゲットできる。いかにもアメリカ的な話の流れだが、裁判の対立が原告側の弁護士ローア(ダフティ・ホフマン)と被告側の陪審員コンサルタントのフィンチ(ジーン・ハックマン)の対立の構図のようにみえて、実は陪審員に選ばれた謎の青年ニック(ジョン・キューザック)の存在理由が最後に明らかになることによって、驚きの本当の対立構図と勝敗、それによって陪審員制度のあり方にも問題を投げかけている。
陪審員はまず選挙名簿から抽選で数十人の候補者が選ばれ、招集状にしたがって裁判所に出頭する。そこから原告・被告のそれぞれの弁護士が面接をして、人種・趣味嗜好・思想や言動を知ることによって自分たちに有利に傾きそうな12人陪審員を選んでいく。そこで登場するのが職業として陪審員選定を行う陪審員コンサルタントなのである。彼らを雇って選定を任せるのか、自前で行うのか自由ではあるが、映画の中でウィンチひきいるコンサルタント集団が陪審員候補者を組織的に、しかもあらゆる角度から分析して選定するプロセスに驚いた。しかしこれはハリウッドで通じる架空のエンターティメントではなく現実のことである。
彼らは裁判の前に一般人を収集して、模擬裁判を行いあらかじめシュミレーションをして、自分たちに有利なタイプの人物像をしぼる。そこから質問状を作成して、候補者の回答をえて、専門的知識を駆使して有利にころびそうな陪審員を選んでいく、仕事師の技なのである。その数全米で350万人、報酬は一日4000ドル。まさに人を使った検察と弁護士たちの戦略的ゲーム。
とはいうものの、日本では裁判員制度がはじまってもこのような職業は繁盛しないだろう。やはり人種・宗教が複雑に入り組んでいて、それが判決に影響する米国ならではの商売ではなかろうか。
裁判って、本当にそれでよいのだろうか。
結局、高額な報酬でやり手の陪審員コンサルタントを雇ったOJシンプソンのようなお金持が有利になり、法のもとに平等・公平性の精神に欠けるのではないだろうか。
「オトコを刺激する情報マガジン」というキャッチコピーだが、実はオンナもけっこう刺激される便利な情報マガジンだ。何しろコラムリストの文章が軽妙でセンスが心地良い。
さて今週号に、以前から興味があった「陪審員コンサルタント」のコラムが掲載されていた。
そもそも陪審員コンサルタントって何者?
その実態をハリウッド的な極上サスペンスにつくりあげたのが、ゲイリー・フレダー監督(原作:ジョン・グリシャム)の映画「ニューオーリンズ・トライアル」 である。
証券会社をリストラされた元社員の男が銃をもって会社に乗り込み、乱射して11人の貴い命を奪う。その後、事件によって夫を亡くしたセレステは、使用された銃のメーカーを相手に民事訴訟を起こす。だって被疑者は亡くなっているし、企業を相手に訴訟を起こした方が莫大な補償金をゲットできる。いかにもアメリカ的な話の流れだが、裁判の対立が原告側の弁護士ローア(ダフティ・ホフマン)と被告側の陪審員コンサルタントのフィンチ(ジーン・ハックマン)の対立の構図のようにみえて、実は陪審員に選ばれた謎の青年ニック(ジョン・キューザック)の存在理由が最後に明らかになることによって、驚きの本当の対立構図と勝敗、それによって陪審員制度のあり方にも問題を投げかけている。
陪審員はまず選挙名簿から抽選で数十人の候補者が選ばれ、招集状にしたがって裁判所に出頭する。そこから原告・被告のそれぞれの弁護士が面接をして、人種・趣味嗜好・思想や言動を知ることによって自分たちに有利に傾きそうな12人陪審員を選んでいく。そこで登場するのが職業として陪審員選定を行う陪審員コンサルタントなのである。彼らを雇って選定を任せるのか、自前で行うのか自由ではあるが、映画の中でウィンチひきいるコンサルタント集団が陪審員候補者を組織的に、しかもあらゆる角度から分析して選定するプロセスに驚いた。しかしこれはハリウッドで通じる架空のエンターティメントではなく現実のことである。
彼らは裁判の前に一般人を収集して、模擬裁判を行いあらかじめシュミレーションをして、自分たちに有利なタイプの人物像をしぼる。そこから質問状を作成して、候補者の回答をえて、専門的知識を駆使して有利にころびそうな陪審員を選んでいく、仕事師の技なのである。その数全米で350万人、報酬は一日4000ドル。まさに人を使った検察と弁護士たちの戦略的ゲーム。
とはいうものの、日本では裁判員制度がはじまってもこのような職業は繁盛しないだろう。やはり人種・宗教が複雑に入り組んでいて、それが判決に影響する米国ならではの商売ではなかろうか。
裁判って、本当にそれでよいのだろうか。
結局、高額な報酬でやり手の陪審員コンサルタントを雇ったOJシンプソンのようなお金持が有利になり、法のもとに平等・公平性の精神に欠けるのではないだろうか。
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