千の天使がバスケットボールする

クラシック音楽、映画、本、たわいないこと、そしてGackt・・・日々感じることの事件?と記録  TB&コメントにも☆

『近距離恋愛』

2008-07-13 11:17:19 | Movie
先日、大学時代の友人と久しぶりに呑んだ。いつもの辛口ガールズ・トークの話題が、いつしか残業で急遽欠席となってしまったAちゃんの学生時代の恋愛タイケンに・・・。あんなに親しかったAとD君が、結局友人以上にその関係は進展せずに、D君は卒業後、予定どおり家業を継ぐために実家のある地方に帰っていった。この事実をもっとも残念がったのは、Aの母親だったという、その隠された?真相をはじめて私は知ったのだが、友人曰く「友人以上、恋人未満って難しいのよね」
そうなのか?!

トム(パトリック・デンプシー)とハンナ(シェル・モナハン)は、大学時代からの親友。(以下、内容にふれております。)
大学時代からの10年来の友人としてのつきあいが続く。美術を専攻してメトロポリタン美術館の学芸員として地道に着実に仕事をこなす努力家のハンナと違って、病院長のパパをもつトムはちょっとした発明からえる知的所有権の対価の報酬から、時間とお金に余裕のあるモテモテのプレイ・ボーイ。「愛している」という言葉を大切にするハンナと違って、間違っても女性に「愛している」なんて絶対に言わないのが、トム流のルール。
そんな対照的なふたりなのだが、だからこそなのだろうか、とっても気があい、双方の親達からの信頼もあつい。しかし、トムの友人たちはそんなふたりの親友同士の関係に疑問をもっていた。ハンナはいい女だし。トム、本当に親友のままでいいのかっ?
そこへ、ハンナに6週間という長期に渡るスコットランド出張の業務命令。長年の夢を実現したハンナを待っていたのは、スコットランドの王子、公爵との運命の出会いだったのだが・・・。

男女の間で友情は成立するのか。

こんな人類の永遠のテーマとも少し違うと、私は考える。このテーマでの最高傑作は、メグ・ライアンとビリー・クリスタルが共演した映画『恋人たちの予感』だと思うのだが、本作品は長年の親友だと思っていた女性が自分の元から去っていくことになって、初めて自分の感情に気がついてしまった男の、その後の非のうちどころのない婚約者から彼女を奪い返すための奮戦記である。
ハンナは、とっくに自分のトムへの感情に気が付いていたのだけれど、ふたりの友人関係を壊したくないがために、気が付かないふりをして恋する感情を封印していたのではないか。まるで、D君のようなハンナ・・・。そんなハンナの心のゆれに鈍感Aと同様、全く無頓着で、次々と色ケもありおしゃれで連れて歩くには見栄えの良い女性たちと寝るトム。けれども、それほど美人でもないハンナの方がずっと魅力的に私にも思えてくる。素朴で品のよい服装、そして笑顔がよいのである。性格美人って、本当にあるよね。
舞台は、NY、本が壁一面に並ぶ夜景の美しいトムの部屋から、スコットランドのロマンチックな夏の古城へ。
知的なお仕事とお姫様願望という女子の願望を満載した映画だから、内容の深みはともかく、映画館は30度をこえる猛暑にふさわしい避暑地となる。また、米国人の考える伝統と保守、その一方で田舎くささというスコットランドのイメージも推察される。

『近距離恋愛』の映画に関連してアンケート調査の結果、「男女の間で親友ってあり得ると思う?」という質問に対して、87%があり得ると答えている。親友だった異性と付き合った経験という問いには54%がYESと答えた。
友達と恋人の違いは、60%の人が「キス」をするかしないかをわかれめとしている。
「キス」にもいろいろある!
私としては、厳密に言えば『フレンチ・キス』ぐらいまでは、友人としての臨界点としてゆるせると感じているのだが。