千の天使がバスケットボールする

クラシック音楽、映画、本、たわいないこと、そしてGackt・・・日々感じることの事件?と記録  TB&コメントにも☆

王子とよばれるGackt

2005-05-19 23:36:43 | Gackt
女性週刊誌で売上No.1を誇る某雑誌の見出しに、少女監禁事件のK容疑者を「青森のGackt」とレッテルをはっているではないかっ!
この容疑者にはなんの興味もないが、この”Gackt”という文字の吸引力にはさからえない、というわけで駅の書店で帰宅時間を気にしながらもちらりと立読みしてきてしまった。
なんてことはない、元同級生がナルシストでおしゃれだった容疑者を、まるで青森のGacktみたいだったという感想だけなのだが。迷惑な話だ。

けれどもGacktのファンのなかには、「マリス ミゼル」時代の長い髪、華奢でフリルのブラウスが良く似合った当時の彼の面影からだろうか、今だに彼を”王子”と呼ぶ女性ファンもけっこういる。その純真さをうらやましく感じながらも、もう”王子”ではないっ、といってしまいたくなる。年齢ももう30代に入り、王子と呼ばれるシュンは過ぎている。

バレエダンサーの熊川哲也さんがエッセイ、「メイド・イン・ロンドン」で、ダンサーの中には立てば王子、脚をあげれば王子と、まさに生まれながらの王子役のダンサーがいると紹介していた。熊川さんの推奨銘柄のお名前を確認できないのだが、私にとっては王子役の似合うダンサーは、ウラジミール・マラコフ。ボリショイ・バレエ学校に学び、卒業後モスクワ・クラシック・バレエに入団、現在はベルリン国立バレエ団芸術監督他、多方面に活躍しているが、2002年小澤征爾指揮「ニューイヤーコンサート」で踊っていたダンサーといえばご記憶の方もいらっしゃるであろう。 ↓王子役の熊川さん

■王子の条件

1.気品がある
2.清潔感がある
3.容姿端麗
4.白人
5.金髪
6.知性的である

勿論ダンサーとして優れた技能と表現力をもっているのが大前提だが、ロシア産のマラホフはこれらのすべての条件を満たしている。
スペイン産は髪が黒く野性味あって色気はあるが、清潔感に欠ける。フランス産は、ちょっと小柄だったりして惜しい。熊川哲也さんは、非常に素晴らしいダンサーであることに誰も異論はないだろう。けれども「白鳥の湖」の王子役よりも、「ドン・キホーテ」を踊った時の方が彼の持ち味を最大限にひきだしているのではないだろうか。ロイヤル・バレエ団在籍中は、その資質にもかかわらずなかなか王子役がキャスティングされずに、随分くやしい思いをされていたことと思う。やっぱりクラシック・バレエ界では王子と呼ばれることに価値がある。

さて、Gacktは王子だろうか。
私はむしろ、上記の条件のすべてにおいて正反対であるGacktだからこそ、彼にほれているのだが。
なんたって彼は、貴公子というよりも”奇行士”!