宇宙のこっくり亭

意識の覚醒に向かって、精神世界を縦横無尽に語る本格派ブログ!!

静寂は語る ~ エックハルト・トール

2010年05月06日 | エックハルト・トール
     
現代人の意識の中では、常に思考が渦を巻いている。人と一緒にいるときはもちろん、自分ひとりでいるときでさえ、沈黙していることは珍しい。ひとりごとをブツブツ言うのは論外としても(笑)、表面上は黙りこんでいる人だって、心の中は騒がしい。意識の内部では、いろんな思考が、止まることなく流れ続けている。
 
思考を、完全にストップするのは難しい。思考は、自然に湧き出してくるもの。止めても止めても、どんどん出てくる。インドの山奥で瞑想修行でもしているのならともかく、普通に生活している以上、止めるのは無理がある。
 
「思考を止めよう」などと思ったら、あまりにも難しくなってしまう。でも、思考を静めることなら、その気になれば出来るはず。ワーワーキャーキャーと騒がしかった子供たちが、幼稚園の先生に「静かにしなさい」と言われて、急におとなしくなるような感じ。「水を打ったような静寂」とまではいかずとも、とりあえず、それなりに静かにはなる。
 
しばらくすると、心の中が静まり返ってくる。人間は、慣性の生き物。その気になれば、慣れてくるものだ。慣れれば、だんだん居心地がよくなってくる。思考は、見た目よりもエネルギーを浪費している。無駄なエネルギーを使わなくてすむので、かえって楽になる。

静かに考えごとをしたいときに、周囲がザワザワしていると、「うるさいな」と思うものだ。でも、「心の中の静寂」に慣れてくると、自分自身が考えごとを始めただけでも、「うるさいな」と思うようになる。人は、変われば変わるものだ・・・。
  
エックハルト・トールによれば、まずは、そんな「心の中の静寂」を実現するのが第一歩。そこからが、本当のスタートとなる。

次に、そんな「心の中の静寂」に意識を向ける。「静寂に耳を傾ける」というのだ。そうすると、今までとは違った意識の次元が、目を覚ましてくるという。いわく、

静寂に耳を傾けると、あなた自身の内なる静止の次元が、目を覚まします。
 
>・・・すると、どうでしょう。真の叡智が、静かに活動を始めます。「静止の空間」。これこそが、創造性が誕生し、問題の解決策が見つかる場所なのです。
 
ここでいう「静止の次元」とか、「静止の空間」というのが何なのかは、心の中を静かにしてみて、初めて分かること。やってみれば誰でも分かる。「思考を止める瞑想」などとは違って、ちっとも難しくない。

なにかと騒がしかった表面意識が静かになることにより、別次元の意識が、ゆっくりと目を覚まし始める。それは、深遠なる叡智。心の中を静かにしただけで、叡智が目を覚ます。
 
今までの自分の意識の中では、「思考」というドシャ降りの雨が、絶え間なく降っていた。意識の中の世界は、濃い霧が立ち込めて、何も見えなくなっていた。「思考」を静めることによって、雨はやみ、霧が晴れてくる。澄み切った青空が、少しずつ見えてくる。今までとは、まるで別世界のようだ・・・。
 
スピリチュアルな覚醒とは、「思考の夢」から目覚めることです。 
 

 
 
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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
まだ感想を書いてくださっていたのですね (あーさん)
2010-05-20 10:58:36
コンサル星人さま
この手のブログでは一番安心できるものと、期待しています。アメリカが変われば世界が変わる。560万部も売れているそうで、望みを託しています。
こんなに簡単に無心状態に入れるなど、これでいいのだろうかという感じですね。
インナーボディがいまいち理解できないのですが、いつか取り上げてご解説頂ければありがたいと思います。
感覚的にはこんなものだろうかという状態を体験してはいますが、これもこんなに簡単に入れるのか。気の感じとどう違うのかなど疑問があります。これを意識していると日常生活に役立つとは言えそうですが。
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まだ書いてます (コンサル星人)
2010-05-20 20:46:05
>この手のブログでは一番安心できるものと、期待しています。

ありがとうございます。自分で言うのも変ですが、確かにそうかもしれません・・・(笑)。
 
>アメリカが変われば世界が変わる。560万部も売れているそうで、望みを託しています。

これは、すごいことですね。あれだけ深遠な内容の書物が、500万部以上も売れるとは。アメリカの精神文化が、底力を見せた感があります。
 
>インナーボディがいまいち理解できないのですが、いつか取り上げてご解説頂ければありがたいと思います。
感覚的にはこんなものだろうかという状態を体験してはいますが、これもこんなに簡単に入れるのか。気の感じとどう違うのかなど疑問があります。これを意識していると日常生活に役立つとは言えそうですが。

多分、「簡単に入れる」という方が、正解に近いんじゃないかと思います。
 
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早速お返事ありがとうございます (あーさん)
2010-05-20 22:29:57
お忙しいところ、どうもありがとうございます。山下良道師のipodの講話で、オーカートさん(大河戸さんか)とかエッカートさんとか聞きなれない名前が出てきて、エッカートさんの心を湖に例える話があり、瞑想してみると、変性意識状態になり、ふと水底にいる感じをつかみ、なんだか自分の本体が分かったような気分になりました。エッカートさんとは、エックハルトさんのことだったのですね。こちらのブログは明快な解説なので分かりやすので、知人に転送してもよろしいでしょうか。正解に近いとおっしゃられると心強いです。少なくとも生きるのが楽になります。
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Unknown (コンサル星人)
2010-05-21 21:29:37
>山下良道師のipodの講話

筆者も、法話を聞いてみたいものですね。

>瞑想してみると、変性意識状態になり、ふと水底にいる感じをつかみ、なんだか自分の本体が分かったような気分になりました。

ひょっとして、本体は、深海魚だったのでしょうか?(笑)

>エッカートさんとは、エックハルトさんのことだったのですね。

多分、そうでしょう。

>こちらのブログは明快な解説なので分かりやすので、知人に転送してもよろしいでしょうか。

ありがとうございます。本ブログは、リンクフリーです(笑)。

>少なくとも生きるのが楽になります。

精神世界の探求は、その点では人生にも役立ちますね。
 
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瞑想をやってらっしゃるのでしょうか (深海魚)
2010-05-23 12:41:41
山下師の法話はネットで一法庵で検索すると簡単に手に入ります。私は修行が足りないので、水を飲む音や、「だから」の連発、参会者の個人名を挙げてからかっていらっしゃるスタイルが気になります。それに長い。最後の5分を聞けば良いのが分かりました。エックハルトさんの湖のたとえの引用には深く感謝していますが。その後の楽しい迷走の素も作り出してくださいました。
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その後 (深海魚)
2010-05-28 10:43:25
静寂は結構なのですが、マインドトークの迷走で困ったもんだと思ってましたところ、それは結構貴ブログで、上述の叡智?からのメッセージなのかもと勝手に思い始めました。だって今のことを考えているのですから。イスラムのアザーンの祈りの言葉の合間の静寂は何か考えろと教えてくれた人がいます。聖歌隊なんかも音の体系も素晴らしいけど裏が大切そうなのですね。裏は冷たい深海魚のすみかです。
私、深海魚や透徹した瞑想者にともすれば欠けているものは、「あたたかく見守ること」のような気がします。大乗仏教の捨てがたいところもこの辺にありかと思われます。
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Unknown (コンサル星人)
2010-05-29 19:19:59
>静寂は結構なのですが、マインドトークの迷走で困ったもんだと思ってましたところ、それは結構貴ブログで、上述の叡智?からのメッセージなのかもと勝手に思い始めました。

心の中に浮かんでくる考えが、どこから来ているかは分かりません。「思考を止めるのではなく、思考を観察するのが重要だ」というゆえんでしょう。
 
>私、深海魚や透徹した瞑想者にともすれば欠けているものは、「あたたかく見守ること」のような気がします。大乗仏教の捨てがたいところもこの辺にありかと思われます。

たしかに、瞑想した結果、心が冷たくなったのでは意味がないですね。
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その後のその後 (深海魚)
2011-05-10 11:00:07
まだお書きになっていらっしゃるのですね。
ありがたいことです。

あっという間に一年経ちましたが、ほとんど深化しないので、試しにヘミシンクのオープニング・ザ・ハートというシロモノを聴いてみました。

自己催眠のCDです。インナーボディーが温かくなり、気のせいか、心も温かくなった気がします。

深海魚の改名するかも。
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Unknown (コンサル星人)
2011-05-11 01:12:11
>まだお書きになっていらっしゃるのですね。

ひところに比べて、更新のペースがだいぶ鈍ってますが・・・。

>自己催眠のCDです。インナーボディーが温かくなり、気のせいか、心も温かくなった気がします。

それは、なんだか良さそうですね。

>深海魚の改名するかも。

改名されると、分からなくなる恐れが・・・(笑)
 
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 (lala)
2011-06-06 23:21:15
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