原題:THE EAGLE
2010年・イギリス/アメリカ(114分)
製作:マイルズ・ケットリー、テッサ・ロス、チャールズ・ムーア
監督:ケヴィン・マクドナルド
脚本:ジェレミー・ブロック
音楽:アトリ・オーヴァーソン
出演:チャニング・テイタム、ジェイミー・ベル、マーク・ストロング
ドナルド・サザーランド、タハール・ラヒム ほか
鑑賞日:2012年4月9日 (渋谷)
宮崎駿が、この物語を日本の古代の東北地方に移して、
壮大なアニメーション映画を作れないものかと何度も試みるも、
実現できずにいるというローズマリ・サトクリフ原作の『第九軍団のワシ』。
≪西暦120年。
フラビウス・アクイラ率いるローマ軍最強の第9軍団5000名が、
ローマ軍の象徴でもある黄金のワシとともに、
スコットランド侵攻後に忽然と消えた。
20年後、アクイラの息子マーカスは、
父の汚名返上と自らの誇りをかけて、
奴隷戦士エスカとふたり、黄金のワシを取り戻すべく
スコットランドの荒野へと向かう。≫
その原作を、チャニング・テイタム主演で映画化した本作を観てきました。
第九軍団5000名の消息が忽然と消えたのは歴史的事実。
その謎を解き明かす物語かと思い込んでいたのですが、
描かれていたのは、父と子の絆、名誉と誇り、信義と友情。
歴史ミステリというより、若者ふたりのバディ・ムービーでした。
謎解きに対する期待は、まったく裏切られた感があるのだけれど、
では、この映画がつまらなかったのかといえば、
いやいや、
とっても面白かった!!
西暦120年ころのイングランドや“ハドリアヌスの長城”など歴史的な興味も持てたし、
ストレートな物語の展開にもかかわらず終始飽きることがなく、
とくに後半では、
手に汗握る展開に、知らず知らずのうちに体に力が入っていたらしく、
痛いくらい背中が固まっていました。
ラストも、
(絶対にないと思うけど)続編を期待したくなるような、
爽快感のある作品でした。
チャニング・テイタムの腹筋:★★★★★★★
スコットランドの原風景:★★★★★★★★★★★★★★★★
驚異のアザラシ族:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
未知の世界観:★★★★★★★★★★★★
ラストのスッキリ感:★★★★★★★★★★
鑑賞前の予想とは違っていたけれど、
迫力の戦闘シーンも含め十分見ごたえのあった作品。
宮崎監督が古代の東北地方を舞台にして描いてみたいと思った理由も、
観終わってみて、なんとなくわかる気がした。