古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

医師が管理者になるということ その2(中小病院版)

2017-05-29 17:45:07 | 日記
古森病院@福岡市博多区です。

知る人ぞ知るお話ですが
当業界は 「超」がつく人手不足です。
どの業界も少子化で大変でしょうが、
医療介護は病気や障害のある方々が相手ですので、
機械による代替が「今のところ」困難で
(そのうち 将棋界のようにAIに医療介護業界が負ける日が来る・・・のでしょうか?
鑑別疾患を挙げるということはAIの方が得意かもしれませんが、自動車運転のように
補助的な役目を果たすまでには少なくともなると思うものの、それ以上はわかりません。)
どの医療介護事業者も人材確保に頭を悩ませています。

管理人が当院管理者に就任してから 早5年目に突入しました。
管理人は管理の仕事をしたことはなく、労働者しか経験がなかったため、
最初は右も左もわからない状況でした。

本屋さんには「リーダーシップ論」「マネジメント論」などの本が山積みです。
山積みということは 正解がないということを意味していますが、さまざまな本を読むと
共通点が浮かび上がってきます。

管理人なりに共通点を二つ上げるならば どのような事業体であっても
①丁寧に説明し、運営すること(現場とのコミュニケーション)
②リーダーの人柄を磨くこと
ということが よい運営を行う必要十分条件ということに尽きます。

良い本はたくさんありますが、
敢えていくつかに絞るならば
「リーダーの基準」見えない経営のあたりまえ 日経BP社 著者 清水勝彦
「リーダーのための戦略思考」日本経済新聞出版社 著者 冨山和彦・岸本光永
という本はかなりお勧めです。
カルロス・ゴーンさんの本はまだ読めていないのですが・・。


管理人が当院に入ったころ、さまざまな不備があり、
時間をかけて じりじりと改善していく中で 
こちらの説明不足も多々あり、古くからおられる方々と意見が合わないとか、
管理人の真意が伝わらず、大いに曲解されたりして、
特に昨年度は 残念ながら離職された方も中にはおられました。

運営上 良いサイクルで病院を回していくことは大変ではありますが
色々な失敗を繰り返すものの、運営側も学習して 改善すべきことは速やかに改善し
その積み重ねで 日々運営していくしか方法がないと思う今日この頃です。



http://komori-hp.cloud-line.com/

追記

先週発売された週刊文春に 宋文洲さん(経営コンサルタント、経済、経営評論家)という方が
コラムを書いておられるのですが、そこにまさにマネジメント本のことが書かれてあり
「成功した経営者が書いたマネジメント論、経営論は当てにならない。大事なことが端折られている。
普遍的な失敗が記載されるべきで、自慢を書いても仕方がない」という趣旨のことが書かれていました。

野球評論家の野村克也元監督も「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と
名言を残されています。(オリジナルは松浦静山との
こと。)

管理人も病院運営に当たり、数々の失敗をしていますが、いつかこのブログに
(普遍的かどうかわかりませんが)「やってはいけない」ことの記事を上げようと思っています。




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