こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

見え方

2010年04月21日 | つれづれ
早いところでは、もう田んぼに水が張られています。
と同時に、あちらこちらからカエルの声。
まだまだ寒い日が続いていますが、
季節の変わり目を実感できるひとつの現象ですね。

ところで、
カエルって、動いているものだけ目に見えて、
静止しているものは目に見えないんだそうですね。
だれがカエルに聞いたのか知りませんが、
どうもそうらしい。
余計なエネルギーを使わなくていいように、
効率的にできているんだとか。
一方、私たち人間は動かない物体をみることができます。
でもその場合、人間の目は小刻みに震えながら
その静止した対象物を認識するらしいです。
静止物を見るのって、エネルギー使うんですね。
意外です。
そういえば、「ヘビに睨まれたカエル」って言葉がありますけど、
動かないものが見えないカエルにとってみれば、
睨まれていることはもちろん、もともと
ヘビの存在さえ目に入ってないってことですね。

そんなことで思ったんですが、
世の中の見え方って、
みんな違って見えてるのかも知れないなあ、ってことです。
年齢によって、立場によって、環境によって、性格によって、
同じ人間でも、見えるもの見えないものがあって、
たとえ見えていても違った見え方がしているのかも。

人とのお付き合いの中で、
いろんな悩みや辛いことなんかあると思うけど、
そんなとき、
相手を少しでも理解しよう、
気持ちを共有しようって努力したりするでしょ?
そんな場合にね、
人はもともと見え方に違いがあるんだ、ってことが理解できてると、
いい意味でね、気軽に努力することができるんじゃないかな。

そんな思いました。
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