
どうも、こんにちは。
7月31日の「疫神社祭(夏越祭)」で今年の「祇園祭」は終わりですが、あともう1回だけ、祇園祭・山鉾の記事を。
元治元年(1864年)の禁門の変により焼失してから150年ぶりに復活したという「大船鉾」です。
この山鉾は、祇園祭・山鉾巡行で最後を、必ず「後祭」のトリという重要な役割を担う山鉾です。
この山鉾も、シリーズ第364回の「占出山(うらでやま)」や、シリーズ第370回の「船鉾」と同じく、神功皇后の「三韓征伐」伝説をモチーフに作られた山鉾です。
この3つの違いは何かと言いますと。
「占出山」は、神功皇后というキャラの「鮎釣りで戦勝を占った」というエピソードを主題にした山鉾です。
「船鉾」は三韓征伐のうちの出陣を、今回の「大船鉾」は凱旋を表しているそうです。
以下は、昨年までの「大船鉾」の巡行の様子です。
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昨年まではこんな感じですが、この度完全復活を果たしたようです。
この山鉾も、京都市の中心部・四条烏丸から近い場所に立っていました。

四条烏丸から四条通りを西へ。
新町通りとの交差点です。

この写真は「後祭」前の、「大船鉾」が立っていた時の新町通りなので、ここから南が歩行者天国となっています。
そして、「大船鉾」を見にきた大勢の人で賑わっています。

「大船鉾」の姿を外側から見ていきます。





この鉾の飾りも見てみます。
シリーズ前回の「船鉾」と同じく、妖怪オタクで、空想生物マニアの私の琴線に触れるものがいろいろとあります(笑)。
これは、鳳凰(ほうおう)でしょうか。

「太子山」と「船鉾」でも見られたような、羽の生えた竜の姿も。

この鉾の上に上がらせてもらえました。
拝観券を買って上がります。

が、その前に。
この鉾に上がろうとする人たちで長蛇の列が。私の時は40分以上並ぶことになりましたが。

炎天下の中しばらく並んで、ようやく順番が回ってきました。

上り階段の下から見た、船尾です。

「八坂神社」の紋も。

中へ。

まず中を見渡してみます。
復活したばかりだからでしょう。使用された材木も真新しく、また組み立てのための番号らしきものも付いています。



「大船鉾」の上から観た光景。


船首です。

船尾の方に、小部屋が。


この部屋は「人間立入禁止」。
つまり、巡行時に御神体人形が祀られる場所のようです。
そして、降ります。

「大船鉾」が置かれているそばには、御神体が安置されている会所も。
そこにも参拝していきます。

残念ながら御神体人形の撮影は許可されませんでした。
ただ、一緒に安置されていました「楫(かじ。船の進む方向を定めるために船尾に取り付けられている部品)」は撮影を許可されました。

見事な金竜の楫です。
かなり手の込んだ意匠のようです。
それにしても。
本体は焼失したとはいえ、その他の飾りや部品などのほとんどは、焼失以前からのものが使用されているそうです。
ということは、焼失から150年間も、この復活の日のためにずっと守られ続けてきたことになります。
こういうものを創る人も凄いですが。
こういった宝物の数々を遺失・散逸させることもなく、いつになるかわからない復活の日を夢見ながら、何世代もの間守り続けてきた町の人々の根性も凄いな、と思います。
祇園祭の宝物、歴史と伝統は、こうした人々の努力によって、千年以上もの間守られてきた。
そう思うと、感慨深いものがあります。
それでは、今回はここまで。
今年の祇園祭関連の記事は、ここまでにします。
また来年の祇園祭も楽しみに待つことにしましょう。
では、また次回。
*祇園祭のHP
http://www.gionmatsuri.jp/
*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm



