どうも、こんにちは。
今回も、今年の祇園祭「後祭」に登場する山鉾を紹介していきたいと思います。
今回は妖怪とかはあまり関係なさそうですが……「浄妙山(じょうみょうやま)」という山を紹介します。
『平家物語』の「宇治川の合戦」で活躍したという源氏方である三井寺の僧兵・浄妙(じょうみょう)と、僧兵・一来法師とを御神体人形として祀っているという山です。
シリーズ前回の「黒主山」の場所から、室町通りを南へ。六角通りと交わる交差点に来たら、そこから六角通りを東へ。
六角通りの途中に見えてきます。
確か、すぐ近くのビルに会所があったかな。
祇園祭の他の山鉾と同じく、美しい装飾品が。
そしてこれが、御神体として祀られている「浄妙」と「一来法師」の人形です。
浄妙は三井寺の僧兵であり、「一騎当千」と言われるほどの強さを誇った勇士だと伝えられています。
『平家物語』の「宇治川の合戦」。
源氏の兵力は三井寺の助力を得ても一千ほど。平氏側の2万8千以上の兵力と比べて、圧倒的に不利な状況にありました。
そして両軍は宇治川をはさんで対峙し、橋を巡って戦いを始めます。
この時、僧兵・浄妙が名乗りを上げて橋へと進み出て、圧倒的な強さで次々と平氏側の兵を倒していきます。
しかし「一騎当千」と言われた浄妙も、多勢に無勢で次第に追い詰められていきます。
その時、同じ源氏方についていた僧兵・一来法師が「悪しく候、浄妙房」と叫びながら、浄妙の頭上飛び越えて、敵陣の中へ切り込んでいきました。
一来法師は戦死してしまいますが、浄妙は何とか逃げ延びていきます。
そういう『平家物語』の一場面をモチーフにした山鉾ですが。
なお、ここでは会所に安置されているので、2体の人形は普通に立っているように見えますが。
元々は「一来法師が浄妙の頭上を飛び越える」という、いわばアクションシーンを表現したものです。
以下の写真は、過去の山鉾巡行の時のものですが。
この山鉾が完成したら、以下のようになアクロバクティックなものになります。
シリーズ前々回の繰り返しになりますが。
「占出山」の戦う女性。
「鈴鹿山」のミステリアスな美女・美少女から。
「芦刈山」のダメ男。
「菊水鉾」の永遠の美少年。
そして、派手な戦闘やアクションシーンを繰り広げる英雄豪傑まで。
祇園祭の山鉾は、いろんなキャラやエピソードがあって、本当に面白いですね。
それでは、今回はここまで。
シリーズ次回も祇園祭の特集をします。
*「祇園祭」のHP
http://www.gionmatsuri.jp/
*京都妖怪探訪まとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm
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