京都の闇に魅せられて(新館)

裏の清水、鳥辺野・後編 @ 京都妖怪探訪(574)





(記事中の写真はクリックで拡大します。プライバシー保護等の為、人の顔部分に修正を加えていることがあります)


 どうも、こんにちは。
 前々回前回に引き続いて、裏の清水に。平安京の時代からの葬送地、鳥辺野を巡ります。
 今年7月の京都・東山魔界巡りツアーよりずっと以前にも妖怪伝道師・葛城氏に案内して頂いて以来、「ここはまた再訪したいものだ」という思いに囚われ続けて……実は昨年の秋頃にも、しかも「逢魔が時」と言われる夕方の時間帯に訪れていました。

 まずは前回の続き、鳥居と「鳥辺山妙見菩薩」と書かれた山門をくぐります。






 鳥居と山門ということは神仏習合の寺か神社でしょうか。
 妙見菩薩が祀られているようです。









 本殿へと礼拝してきます。











 後で調べてみると、ここは前回に訪れた通妙寺の別院でもあるそうです。


 参拝を終え、再び外へ。








 やはり無数の墓石がひしめき合っている広大な墓地の光景が。


 「大谷道」の途中にも建物が。





 仏家や仏具を売っているお店のようです。
 飲料の自販機も置いてあるようですから、墓参者など訪れる人もそこそこ居るようです。
 しかし、こういう場所で仕事をしたり、あるいは住んでいる方は、恐ろしくないのだろうか、などと思ったりもしました。


 私以外にほとんど人の姿を観ないこのような場所にも、観光客らしき人が。





 もっとも、このような場所に、しかもこのような時間帯に訪れるのは、何も知らない人か、それとも私のような変人や物好きくらいのものでしょうね……。


 遠くに清水寺・子安の塔が、見えます。





 このまま道をあと何分か東へと進むと、清水寺に辿り着きます。
 前々回葛城氏と訪れたこの場所ですね。





 しかしながら、この清水寺との境目の門は、夕方5時頃には閉じられて通れなくなるそうです。
 しかも不審者除けに警報装置なども設置してあるそうです。
 ということは、もう夕刻となっている今は、近寄らずに元来た道を戻った方がよさそうです。
 ちょうど夕陽が山際に沈んでいきます。






 遠くには京都タワーも見えます。





 あの時の葛城氏の言葉を思い出します。

 「僕はね、この光景が大好きなんですよ。無数の墓石と、京都の街に建つビル群の光景とがマッチしていて、絶妙な雰囲気を醸し出しているでしょ」


 ふと、一羽の烏の姿と鳴き声が。








 こんな場所、こんな時間に相応しいなあ、と。
 あまりにもベタなので、薄気味悪いと思う一方で、妙に笑えてくるような、不思議な気持ちになりました。
 『ゲゲゲの鬼太郎』でも現れそうだな。
 いや、何が現れてもおかしくなさそうだな。
 それともこれは、何かが現れる前触れなのか。
 いろいろと妙な妄想が頭に浮かびましたが、幸か不幸か、その時は何も現れませんでした。


 いよいよ日が落ちて暗くなります。






 もうそろそろ、この辺で帰った方がいいかな。
 そう思って元来た道を引き返しました。
 その一方で、もしあのまま暗くなるまであそこに留まっていたらどんな光景が観られたのだろうな、とも思いました。









 今回はここまで。
 また次回。




*鳥辺野、・妙見大菩薩妙見堂へのアクセスについてはこちらを参照。




*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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