京都の闇に魅せられて(新館)

千本えんま堂大念仏狂言『道成寺』(前編) @ 京都妖怪探訪(487)





(記事中の写真はクリックで拡大します)


 どうも、こんにちは。
 毎年、5月連休に“千本えんま堂”こと京都・引接寺で行われる「千本えんま堂大念仏狂言」。
 第484回から前回に引き続いて今回も、「千本えんま堂大念仏狂言」演目のひとつを。本シリーズにふさわしく、鬼や妖怪、亡者や地獄、幻想上の不思議な生物などが登場する作品を紹介します。

 今回と次回では、日本でも有名な妖怪伝説のひとつ、安珍・清姫伝説をモチーフにした演目、『道成寺』を紹介します。
 古くから能や歌舞伎などの題材に取り上げられてきた伝説でもあります。
 本シリーズでは、第273回第483回でとりあげたこともあります。
 「千本えんま堂大念仏狂言」の演目の中でも、年一回、5月連休公演の最終日の夜のみに上演される、特別な演目だそうで、今回これを観られたことは、私にとって非常な幸運でもあります。



 それでは、最初から観ていきましょう。
紀州(現在の和歌山県あたり)に道成寺(どうじょうじ)という寺院があり、新しく造られた鐘の落慶法要が行われます。
 道成寺の住職である「師匠坊(ししょうぼう)」と、その弟子である「一朗(いちろう)」と「陀仏坊(だぶつぞう)」が鐘を運んで登場します。









 鐘は見事に持ち上がりましたが、師匠坊は2人の弟子に、鐘を見張る様に、そして「この寺は女人禁制だから、決して女人を入れないように」と命じます。






 とはいうものの、二人ともまだまだ煩悩も多い未熟者。特に後輩格の陀仏坊は結構いいかげんなところがあるので、途中で居眠りをしたりしています。









 そこへ一人の美女が訪れます。






 陀仏坊は一朗に起こされ。









 しぶしぶ来訪者を迎えに行きますが……。






 相手が大変な美女だとわかると驚き、大喜びします。
 その美女は、自分は白拍子であり、鐘の供養の為に奉納舞をしたいと申し出ました。
 陀仏坊は彼女の言うとおりにしてやろうと、一朗に相談します。








 一朗は、「この寺は女人禁制だから、決して女人を入れないように」という師匠坊の言いつけを覚えていたので、最初は反対します。
 しかし陀仏坊は、その美女のことを「生きた仏様」だと言い、彼女を入れてやろうと言い続けます。
 一朗もそれに押され、結局2人はその美女を寺の中に入れます。












 そして奉納舞が始まります。






 舞いながら、一朗にしなだれかかるような怪しい動きを見せます。






 謎の美女は、陀仏坊にもしなだれかかるような動きを見せ……。






 いや、むしろ陀仏坊もしなだれかかり……。






 

 2人も一緒に踊り出します。












 そのうちに一朗と陀仏坊はうつらうつらと眠り出します。






 そして謎の美女は鐘の下に入り……。






 鐘が落ち、謎の美女は鐘の中に閉じ込められてしまいます。






 その時、大きな音が響き渡り、眠っていた一朗と陀仏坊は目を覚まし、驚き、恐れおののきます。









 そして2人は、鐘が落ちていることと、あの美女の姿がどこにも見当たらないことに気がつきます。






 2人はえらいことになったと、師匠坊に報告します。






 師匠坊は「女人を入れなかったか?」と尋ねます。
 2人はおそるおそるそれを認めます。
 師匠坊は2人を叱責します。

 そして、


「何故、今までこの寺に鐘がなかったのか?」

「何故、この寺が女人禁制となったのか?」


 その理由となった、過去の呪われた話を語り出します。



 さて、記事がそこそこの長さになりましたので、今回はここで一旦切ります。
 この続きは、また次回。





*千本ゑんま堂へのアクセス・周辺地図はこちら




*えんま堂狂言保存会のHP
http://www.geocities.jp/e_kyogen/




*千本ゑんま堂のHP
http://yenmado.blogspot.jp/




*『京都妖怪探訪』シリーズまとめページ
http://moon.ap.teacup.com/komichi/html/kyoutoyokai.htm




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