かえるところ

田舎のおうちで何をしよう。ひとまず家族でリフォームし、私は野菜を作ってみよう。

家族

2005-07-17 23:39:45 | つれづれ
図書館の駐車場で人を待っていた。

隣の車の窓が開いていた。
だから、運転席と助手席に座る二人の
姿と話し声がすべて見て取れた。

運転席にはなにかのマヒで少しゆがんだ
表情の中年女性。
ジャージを着用。
助手席にはやせぎすのやはり何かを
かかえているような初老の男性。
カッターシャツ着用。

どこかの養護施設の職員同士が
もしかしたら恋に落ちて、
夏の一日を楽しんでるのかもしれないと、
おせっかいにも、思った。

しばらくの沈黙の後、
男性が突然雄弁に語りだした。
雄弁と言っても、
それはおだやかで知的な
さわやかな話し声だった。

生きる意味って、
宗教って、
最近思うこと、
そんな内容だった。
そして、
男性だけ車を降り、図書館へ向かった。
杖をついていた。

しばらくして、
二人の女の子がきゃあきゃあ言いながら
その車に乗り込んだ。
おかあさーん、飴ないのー?
おかあさーん、窓開けてー。
なんて、甘えながら。
そのすぐあとに、今度は少年と青年の間くらいの
男の子がやってきて、
やっぱり同じ車に乗り込んだ。
初老の男性が座っていた助手席に。

そして、しばらく後男性が杖をつきながら
車へ近づき、
助手席のドアを開け、
座ろうと、
男の子のひざの上へ、
もう少しで座ってしまうところだった!

なんだ、おまえたち、帰ってたのか。
誰かが、帰ろうって、言ったんだな。
えらいね。
わざわざ言いに行かなくてもよかったね。

と言うのと、みんなの明るい笑い声とが
一緒になった。

結局おとーさんのほうが遅かったねえ、
なんていいながら、
もう、絵に描いたような、
ほほえましい、明るい家族。

お父さんの杖は、よく見たら、
白いだった。

農機具

2005-07-17 23:22:57 | つれづれ
草刈り依存症の人っているかな。
結構やみつきになりそう。

草刈りって、見た目は地味だけど、
やってみたら、
放出系の快感がある。
支配感も。

もう草を刈ることしか頭になくて、
もしかしたら、
草を刈っているという意識すらない、
ただそうしているという感覚。

草むらって、虫とか蛇とかうじゃうじゃ?
なんて思っていても、
草刈り機のエンジンとともに
歯が回転し、
キィンキュイン、シャンシャン、
ときどき、ジャク(土をけちらす)、
なんてやってたら、
もうほんとに、
怖いものなんてない、
このままどこだってやってやるぜって
気になるもの。

全然違うけど、ソプラノやテノール歌手を思い出した。
外へ向かってエネルギーを出す。
終われば、そこに形はない。
だけど、そのときだけは、
観客の心を支配する。

耕運機は、また別の、
強いて言うなら生産系?の快感あり。
硬くて乾いた土を掘り起こし、
何度も何度もすいてみる。
すると土はあたたかくよみがえり、
私のもの、になる。
私のものは、そのまた次に命をはぐくむ。

そしてまた、強いて言うなら、それは指揮者かな。
あちらこちらをむく音を
分解し調和させて、
その人だけの音楽によみがえらせる。
指揮者って、オーケストラの中では支配的って
イメージだけど、そうじゃないんだわ。

小型耕運機

2005-07-17 22:54:13 | 野菜作り
小型耕運機の練習をした。
初めはじゃじゃ馬慣らし。
そのうち、バカ犬の散歩。
そしてとうとう!
農機具カタログの表紙に写っているモデルのような、
小型耕運機操縦モデル歩き、をマスターした。

カタログではたいてい、色白の細身の、きれいな女の人が
笑みをたたえて操縦しているもの。

目標はあれだった。

ひとところで深く、泥除けあたりまで
土が来るように掘り、
あとは少し上へ前へ、
微妙な力加減で押しやる。

するとジェットコースターみたいに
がっくんがっくんするほどの
ことはなくなる。

あとは土が、だまだまから、
クリーミーになってきたら
いい感じ。

ミキサーでジュースを作っているみたい。
初めはごろごろするけれど、
いったんうまくまわりだしたら
気持ちいいほど
しなやかな渦巻きができる。

土がクリームのように
柔らかだなんて。
知らなかった。

うれしい知らせ

2005-07-17 22:41:57 | 野菜作り
電話が鳴って、それは、
畑をすいておいたよ、
という知らせ。

お天気が続き、土も乾いてきたので
地主さんが大型の耕運機で
すいてくださったというのだ。

畝も一通り作っていただいたそうで、
明日は、畝の溝を深く掘る作業を!
いざ。

大豆、間に合うかもしれない。


マクロビオティック2

2005-07-17 22:38:33 | つれづれ
図書館から出るとき、
静かな館内の
貸し出し受け付けの机の前で
子どもが大泣きしていた。

母親は泣く子の手を引き、
外へ連れ出した。

子どもの目線までしゃがみこみ(マニュアル通り)
順序だてて説明(マニュアル通り)していた。
泣き止まなければならない理由を。

このお母さんがパニックのあまり
忘れていたのは、
口調がヒステリックになってしまっていたことと、
子どもは抱っこして欲しいと思っているかもしれない、
ということかな。

そのお母さんが抱きしめるように
持っていた本の題名が目に留まった。

大きな文字で、
マクロビオティック。

こんなふうに、玄米菜食に対する
イメージが作られるのかもしれない。