コメちゃんの悪性リンパ腫闘病日記

悪性リンパ腫になってからの生活の様子と病気についての考え方を書いていきます。

グルタミン酸について、その3

2017-05-24 14:34:00 | 日記
グルタミン酸周辺について考えてみた。
グルタミン酸関係の生体分子にGABAがある。
GABAはγ-アミノ酪酸(H2NCH2CH2CH2COOH) のことで
脊椎動物の中枢神経系では、主に海馬、小脳、脊髄などに存在し
主に抑制性の神経伝達物質として機能している物質である。
グルタミン酸は興奮性の神経伝達物質であるが
GABAは脳内で、そのグルタミン酸H2N-CH(CH2-CH2-COOH)-COOHのα位のカルボキシ基(−COOH)が
グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)との反応により除かれることによって生成される。
γ-アミノ酪酸 (GABA) は神経系においてのみ高濃度に存在するといわれ
そのためGABAの機能, 代謝等に関する研究は 主に中枢神経系でなされてきたが
最近の研究では
膵臓の膵島で
GABAとグルタミン酸脱炭酸酵素 (GAD) 活性が
中枢神経系とほぼ同じ程度に高いことが分かった。
これは高濃度のGABAが
B細胞において合成・貯蔵されていることを示唆しており
膵島細胞がGABAによりあたかも神経系のような情報伝達を行うことから
パラニューロンであるとの学説が支持されている。
神経系におけるGABA作動性(抑制性)シナプスでは
シナプス前終末部で
グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD65)により
グルタミン酸からGABAが作られ
シナプス小胞に充填される。
刺激で前膜のシナプス小胞からGABAがシナプス間隙に放出され
神経後細胞の後膜のGABA受容体に結合すると
マイナスの電荷の塩化物イオンが通過しやすくなるので
脱分極を抑える抑制性神経伝達物質として作用するという仕組みだ。
膵島におけるGABAの作用機序はまだ分かっていないが
Ⅰ型糖尿病患者に発現する自己免疫抗体の標的抗原が
このグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD65)と言われている。
膵臓のβ細胞で発現するGAD65が主たる標的となることによって
その結果、β細胞が壊れ、インスリンの合成系が破壊されて糖尿病が発症するとされているが
GAD65が攻撃されるということは
GAD65の働きが悪くなり、GABAが作られにくくなるということなので
神経系と同じに考えれば
何かをGABAで抑制出来なくなってインスリン分泌が出来なくなるはずなので
その辺りが合点がいかない。
誰か詳しい方がおられれば教えて欲しいものだ。
(後から考えたが偶々標的はGAD65であったということで
抗体がGAD65にくっ付くと免疫細胞がADCCでβ細胞を攻撃して
β細胞が壊されていくのかな?)
最近ではⅠ型糖尿病とⅡ型糖尿病の鑑別で
抗GAD抗体の検査がよく行われている。
Ⅰ型糖尿病を含む自己免疫疾患の発症のきっかけはウイルス感染が多い。
ウイルスの抗原と似たものを持っている体の細胞を
免疫細胞(抗体)がウイルスと同じように攻撃してしまい
自己免疫疾患を発症する。
この理論でいけば
ウイルス感染やワクチン接種の後は
自己免疫疾患を発症しやすいということになるので
Ⅰ型糖尿病や他の自己免疫疾患に気をつけよう。
気をつけるといっても予防はできないので
自己免疫疾患の症状をよく理解して
発症した場合にすぐに分かるようにしておきたい。
少しでも健康的に過ごそうとすれば
考えるべき事が多すぎて面倒くさい世の中だなあ!


コメントを投稿