名古屋の張貫き漆芸家、3代・村瀬玄之さんの作品が沢山入荷しております。
一度に御紹介出来ませんので、今日は『こより編み中棗』をご紹介させて頂きます。
張り貫き漆器は奈良時代より伝わる技法で、張り貫きを手掛ける作家さんは何名かいらっしゃいますが、張り貫きを専門としているのは私が知る限りですが村瀬さんただ一人だと思われます。
豪華絢爛な蒔絵が施された綺麗な漆器とは対照的で、ざんぐりとした作風がなんとも侘びた風情を醸し出しております。
よく『一閑張りと何が違うの?』と御客様よりお尋ね頂きます。
ざっくりとしたご説明ですが、一閑張りは胎と呼ばれる型に和紙を張り漆を塗って仕上げた物。
一閑張りに対し張り貫きは、胎に和紙を幾重にも張重ね、最後に胎を抜くので『張り貫き』と言います。
似ている様ですが、全く別の工程で制作されます。
写真では分かり辛いかも知れませんが、こちらの作品は、朱塗で仕上げ金箔を散らした棗本体に「こより」で編み込んだ装飾を張り固めた二重構造となっております。
文章にしてしまうと、さも簡単な様にお思いになるかと思いますが、大変な手間と時間、そして確かな技術によって丁寧に作られているんです。
何せスローペース更新のブログですので、入荷した全てをご紹介しきれないかもしれませんが、店頭に様々な張り貫き漆器が展示・販売されておりますので、是非ご来店して頂き実際に触れて頂きたいと思います。
(お問い合わせ先)
【駒屋茶具店・小売部】
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