国語屋稼業の戯言

国語の記事、多数あり。国語屋を営むこと三〇余年。趣味記事(手品)多し。

形容詞・形容動詞のレジュメ

2018-10-23 10:07:32 | 国語


形容詞・形容動詞
性質・状態・心情を主に表す用言で、終止形が「~し」で終わると形容詞「~なり・たり」で終わると形容動詞になる。

形容詞
「なる」「て」をつけてシク活用かク活用かを識別する。次の表(終止形は除く)にシをつければシク活用(心情語が多い)である。

未然  連用   終止 連体  已然  命令
(く)  く   し  き   けれ   ○
から   かり  ○  かる   ○   かれ (ラ変型)(補助活用)(カリ活用)
  


カリ活用=補助活用ラ変型の部分助動詞に接続するためにある。
   「連用形の【「く」あり」の縮約】(「くあ」「くぁ」「か」と発音するようになった。「あり」の名残がラ変型となる)
☆ 「いみじ・すさまじ」などは「~じ」で終わるがシク活用(ジク活用ではない)
☆ 「多かり」は特殊な終止形。
☆ 体言を修飾する連体形が、上代には「同じき」「同じ」の両形が用いられ、中古に、は漢文訓読語には「同じき」が、和文脈の文には「同じ」が多く用いられた。
☆ あな+語幹=感嘆文  例 あなかしこ(ああ恐れ多いことよ。ああ慎むべきだ。)
☆ A+(を)+B(形容詞の語幹)+み(和歌内が原則)
     AがBなので  例 川はやみ(川の流れがはやいので) 
☆「~く+は」は仮定を表す。     ※「~ず+は」 も仮定で「ないならば」
☆ 連用形の「く」が「う」になることがある。これをウ音便という。


形容動詞 「な」を「た」にすればタリ活用。「な」のままだとナリ活用。「漢語+たり」(例 粛然たり)
※ 連用形の「に」(タリ活用「と」)を覚えればよい。あとは「~にあり」が「~なり」「とあり」が「たり」になっただけでラ変と同じだ。

 ○未   ○用   ○終   ○体   ○已   ○命
なら   なり   なり  なる  なれ  なれ (ラ変型)
      に


物の状態・性質
    あはれ・たくみ・まれ  
     ~か(清らか)     
     ~げ (おぼろげ)  
     ~ろ(すずろ)              +   なり
     ~がち(あながち)  
     ~ら(清ら)      
   漢語(「いと」をつけられる)
      ※呪文「あはれ・か・げ・ろ・がち・ら・漢字」

(例)漢語+なり
       優なり  →いと優なり○→形容動詞  
       艶なり  →いと艶なり○→形容動詞
       机なり  →いと机なり×→名詞+断定の助動詞



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