カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

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緒方正人『常世の舟を漕ぎて‥‥水俣病私史‥‥』

2013-01-12 20:05:37 | 本日の抜粋

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 地球の危機、じんるいの危機ということがさかんに言われていますよね。人口爆発や環境汚染や核拡散の問題は確かに危機としかいえないような状況です。俺のようにこんな田舎に暮らしていても、その深刻さはすでに身近に感じられる。水、空気、土の汚染、ゴミの問題、薬害、食品公害。これじゃ、あの汚染と公害で有名になった「水俣」が、日本中、いや世界中のすみずみまで拡散しちゃったみたいじゃないですか。そういうことが起こっていると知っているからこそ人々は「危機」と言うわけだけれども、果たして、みんな本気でそう思っているのだろうか。俺には、まだまだ希望を持っているように見える。破滅が近づいていると本当に実感していれば、誰も残された時間を家族から離れて過ごしたりはしないはずです。また危機感がおのれの全存在を揺さぶるところにまで来ていたら、神にひれ伏す姿がそこいら中で見られるはずでしょう。人類が本当に滅びる時には、誰しもが祈りを捧げずにはいられんものだと思う。
 救いのなさにうたれ、ひれ伏し祈る。しかし逆に、救いとはそうした絶望の淵に芽生えるものじゃないだろうか。ところが、現在の多くの市民運動や環境運動を見ていると、危機的な状況だとしきりに叫びながらも、今からやればまだなんとかなるという希望を述べている。
 近代文明を他人事のようにことばであれこれ批評するのは難しいことじゃない。しかしよくよく考えてみれば近代文明というのはおのれ自身なんです。自分を省みれば、少なくとも近代科学によってもたらされた思想や「文明の利器」の便利さ、快適さについては、認めたくなくても認めざるをえないでしょう。そういうおのれについて自白するところから始めるしかない、と思うんです。地球の危機というけど、本当に危機的なのは、他の生き物との加減がわからんようになってきている自分自身なんです。俺が狂った時に一番びっくりしたのは、近代化している自分だったな。冷蔵庫、ティッシュペーパー、車、扇風機に取り囲まれている自分。いわばチッソをおのれの中に見出して恐れおののいたわけです。

 語り 緒方正人 構成 辻信一 『常世の舟を漕ぎて』より 世織書房  

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この本を読み続けるのは辛かった。
行間からあふれ出す緒方正人の苦悶の思考が、常世と現世を行き来する彼の道行きが、徳さんの日常を照らし出すのだ。
徳さんの心臓は鼓動を早め、呼吸はせわしくなる、、、、。
額からは汗がにじみ出る、ような気さえする。

「常世(とこよ)」とは永久に変わらない神域。死後の世界でもあり、黄泉もそこにあるとされる。「永久」を意味し、古くは「常夜」とも表記した。日本神話や古神道や神道の重要な二律する世界観の一方であり、対峙して「現世(うつしよ)」がある。

だそうだ。
ウィキペディアによれば。
徳さんも使ったことのない言葉だ。

徳さんは、この本を、ほとんど宗教書として読んだ。

抜粋部は、現在の、そしてこれからも続いて欲しい反原発運動へのいましめとして選んだ。

他の部分は、もっと凄いぞ!



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