黒い魔女と呼ばれるヤガ
サント・ドミンゴのマンションにガが飛び込んでくることはない。コロンブス来航500年を記念する灯台ができた。それは夜になると上空に向かって強い照明を当て空に十字架が描かれる。その光に引きつけられて鳥とスズメガ飛び回る。そういう例外的な場所ではガが飛んでいるが、普通の市街地では滅多にガを見ることはない。ただマンションの玄関の外灯に近い茂みや軒下に静止している日本のオオトモエほどの大きさのヤガがある。2種あり一つは白っぽく、もう一つは黒っぽい。建物の近くに植えられるマメ科の樹木の葉を食べる種ではないかと思う。人がそういう場所に接近すると、黒いガが驚いて飛び出すのでブラック・ウイッチ(黒い魔女、写真左)と呼ばれ気味悪がられている。ヤガ科のAscalapha odorataという種である。もう一つはそれより少し小さく、白っぽく、黒い帯がある。これはowl moth(フクロウヤガ、写真右)といい、Thysania zenobiaと言い前種より数が少ない。