宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

「山口4区を廃止して東京30区を新設する、衆議院10増10減法案」で岸田文雄首相「政府としては粛々と提出する」と安倍晋三・林芳正にべもない忖度ゼロ発言

2022年01月20日 18時09分17秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]安倍晋三元首相、きょねん2021年6月30日、都内で、宮崎信行撮影。

 岸田文雄首相は、きのう(2022年1月19日)の国会答弁や、先月(2021年12月21日)の記者会見で、10増10減法案を「政府としては粛々と提出する」と明言しました。

 平成6年の政治改革4法により、2020年国勢調査の結果に基づき、衆議院選挙区画定審査会は6月までに新しい衆議院区割り案を出します。このうち、県別の定数は小数点以下切り上げのアダムズ(1人別枠は2011年違憲判決で廃止)方式で配分されます。これにより、山口4区が廃止され、東京30区ができることから、安倍晋三さんへの忖度から、政府自民党内に異論が出ています。

 首相は先月の会見で「政府の立場から言いますと、現行の法律、これをしっかりと履行し、対応していかなければならないと思います。2016年に議員立法で改正された衆議院議員選挙区画定審議会設置法、これでは大規模な国勢調査が実施された場合の都道府県別定数配分の計算方式として、いわゆるアダムズ方式が規定されている。そして、それを2020年の国勢調査に当てはめた場合に10増10減となって、そして来年6月までに、この関係審議会が区割り改定案を勧告する、こういったことになっていると承知をしています。政府としては、その勧告に基づく区割り改定法案を粛々と国会に提出するというのが現行法に基づく対応であると認識をしております」と語りました。きのうの衆議院本会議の小川淳也・立憲民主党政調会長に対する答弁でも「粛々と提出する」と重ねて明言しました。

 岸田さんは同期当選の安倍元首相が高市早苗候補を応援したことを恨んでおり、岸田さんは安倍さんのはしごを外しつつ、岸田さんと同じ派閥で年少の林芳正さんと山口県内でつぶし合うことを期待しています。また、東京都内の選挙区では、最側近の木原誠二官房長官のほか井上信治前大臣らは都内国替えで当選しており、東京30区新設は、自民党公認・公明党推薦に有利に働くと考えられます。

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