静岡古城研究会会長:もっちーのブログ

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第271回見学会「足助城とその周辺をたずねて」を開催しました

2023-01-17 01:12:47 | 報告、その他お知らせ

遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

さて、当会では昨年末の告知のとおり、令和5年(2023)1月15日(日)、第271回見学会「足助城とその周辺をたずねて」を開催いたしました。

当日の参加者は19人。8:00に静岡駅北口に集合し、途中小笠PA、三方原PAで西部方面の参加者をピックアップして、東名高速道路→東海環状自動車道を経由して、豊田市の足助方面に向かいました。

先ず最初の訪城地は城山城。同城は20年ほど前に国道バイパス建設に伴い発掘調査が行われており、堀切、横堀、掘立柱建物跡などが検出されていますが現在埋め戻されており、藪がひどい所も相当あり、見学はなかなか困難な状態でした。それでも堀切の跡や虎口の跡などの遺構が観察でき、16世紀前半以前の遺構の上に16世紀後半の改修の跡がみられる興味深いものでした。

   

次に、紅葉のシーズンにはごった返す(当日は人もまばらでしたが)香嵐渓にバスを止め、麓で昼食をとった後、香積寺を経由して飯盛山城(飯盛城)を目指しました。城跡に向かう途中の山の中腹には、足助鈴木氏五代の墓、「装束塚」などの石塔の類があり、いずれもその形状から15~16世紀頃の室町~戦国期のものと思われました。山を登ること約10分で山頂のⅠ郭(本曲輪)に着き、かなり古い様相を示す周辺遺構を観察することができました。足助鈴木氏の居館跡と考えられる香積寺とセットになった、同氏の「詰めの城」とも考えられる山城でした。なお、山頂のⅠ郭からは、写真のように足助城を望むことができました。

       

そして当日最後の訪城地は足助城(真弓山城)。同城は30年ほど前に発掘調査の成果をもとに建物や柵、塀などを復元しており、戦国時代の山城のイメージを視覚的に認めることができます。しかし、(安全上の配慮と思われますが)周辺に柵やネットが張り巡らされて西側の遺構群が観察できない状態になっており、その点が少し残念でした。

      

こうして3城の見学を終えましたが、終了後雨が降ってきて辛うじて「雨中の見学会」とはなりませんでした。これも参加者の皆さんの日頃の心掛けが良いからだと思います。

なお、足助周辺には今回訪城した3城の他に興味深い城跡が幾つかあり、いつか「パートⅡ」をやっても良いのではないかと思いました。

 

 

 

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