ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

今まで生きてきた道 22回

2006年09月08日 | 
  インドでの体験            06:9:8

  ☆ヨーガニケタン・アシュラムに滞在して
そのアシュラムは山の上にあり、林の中にコテージが点在して、とても
環境の良いところでした。以前訪れたシバナンダ・アシュラムとは違って
和やかな雰囲気でした。わたし達三人はそのコテージに宿泊しましたが、
そこは粗末なベットと、簡単な洗面台そして水洗トイレがあるだけ、でも
とても清潔でした。わたし達はそれぞれが持ってきたシュラフの中にもぐり、
その粗末なベットで眠りました。
 朝は5時に起床の合図の鐘がなりますが、まだ周りは真っ暗です。
  するとあちらこちらのコテージから、毛布をまとった人々がメディテーション
 ホールにと集まってきます。季節は冬ですので体が震えるほどとても寒く
 わたしはシュラフを敷いて座りました。
  その前に「くしゃみをしても、せきをしてもいけない。それができない
ならすぐに退場するように」と、厳重に注意をされました。

 その時メディテーションホールには、およそ四十人位の人が集まって
いましたが、少しでも音を立てると「ビー・クワイエット!」と注意されます。
 ヨーロッパの人が多かったようですが、日本人はわたし達三人だけでした。
灯りは中央に座っているグル-(先生)のそばに少しだけで、周りはおぼ
ろげに見えるような暗さでしたが、ピ-ンと張り詰めたような威厳さはなく
なく、穏やかで清浄でしたので、わたしには大変心地よく感じました。
「オーム」という先生の声から、瞑想が始まりますが、すだく虫の音と
ガンジスの対岸から聞こえてくるコーランの声がとても幻想的でした。
 約五十分の瞑想後には呼吸法と、ヨーガのポーズがありましたが、その後に
リラクゼーションもあり、約二時間の朝の行でした。
 ほとんど英語でしたが、ときどきサンスクリット語も交じり、でもわたしは
かなり理解できたのでまったく困りませんでした。

  ☆ 感動の瞑想体験
 そして三日目の朝「これが瞑想状態」と思えるような、精神状態を体感
できたのです。それは「頭が冴えていてまったく肉体感覚がない、そして
平和で満ち足りた心だけが存在している」そんな感じでした。
 長年求め続けていた瞑想を、わたしはようやく体感できたのです。
そのときはうれしくて、うれしくて涙が止まりませんでした。
 あのときの感動は一生忘れないほど強烈でしたが、今でもその状態を
思い出すと体に電気が走るほどです。

 その時に瞑想を指導していた先生が、わたしの一生のグルーになり、
それから度々インドに通って、1985年にヨーガ指導者ネームviswa.puriya
(大いなる愛)を授与されました。インドは感覚的には好きになれないのですが、
なぜかわたしの魂がインドに呼ばれるのでしょうか?
 それからも度々訪れていますが、振り返ってみれば、あのインドでの瞑想
体験が、わたしを精神的に向上させてくれたのかも知れません。
  何と表現してよいのかわかりませんが、「わたしの魂の衣が一枚脱げた
ような」そんな感じかもしれません  
 初めていったヨーガ・ニケタンアシュラムでは、マハラジが特別に
わたしだけのマントラを下さったり、長年わたしが渇望していた瞑想
状態を体験できたりできたことは、何と幸せなことでしょう。
 後日談ですがインドから帰ったわたしは、スッカリ体調を崩し入院
しました。思い起こせば、あまりにも勢い込んで瞑想を求めた旅は、
わたしにとって極度のストレスとなり、結果が帰国してからすぐの
入院となったのでしょう。でもわたしの人生にとって、決して忘れる
ことができないことで、それからインドは私の心の故郷になったのです。
 一度にまとめようと思ったインドでの経験ですが、あまりにもいろいろな
ことがあり過ぎて、本当はもっと書きたいのですが、これでインドは
終わりいたします。
                            能里子

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