ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

見守ることしかできない夫

2013年05月27日 | えっせー
 夫は認知症と診断され、治療を受けてから、早二年が過ぎたが、すぐに物事を
忘れるが、その進行状態は遅々としていて、黙っていれば誰にも気がつかれない。 
 話すことも的を外れていないし、受け答えも明確にできるので、最近ホームド
クターを変えたが、その先生にも詳しく事情を話してある。
 二週間に一度最近は通院しているが、先生は「どこが認知症なのかと思う」と
嬉しいことをおっしゃって下さるが、でも認知症であることは毎違いない。
 家にいても夫の電話が鳴ると、私はいつも聞き耳を立てるのは、ふつうに会話して
いるが、そのことをすぐに忘れるし、自分で言わない限り、相手にはまったく正常
だと受け取られるからだ。もしも大切なことや、約束などをしたら、相手に迷惑を
かけてはいけないと思っている。先日も小学校の同窓会の通知を受けたが、私が傍で
聞いていたので、すぐにカレンダーに書いてね、と言ったので書き込んだが、その
一時間後にはすっかり忘れている。

 今日はその日なので、スタジオでのレッスンがある私は、着ていくものも準備し、
「12時、参宮橋の代々木クラブよ。11時半に家を出れば十分間内合うから、分かる?」
と聞いたら「分かっている。大丈夫行けるから」と答えた。
 でも、レッスン中に何故か気になり上がってきたら、着替えてはいたが、のんびり
している。時間だから急いで出かけなければ、と言うときょとんとしている。
 すっかり忘れているようで、信じられないがいつもそんな状態なのだ。
未だ帰ってきていないので、無事着いたと思うが、これからどうなるのか不安
になる。でも日常生活には支障がないし、家事も手伝ってくれる、穏やかで、優し
くまめな人だ。だから私は彼を「お利口さんの認知症」と、ときどきからかって
いるが、このままの状態でいて欲しいといつも、いつも夫を見守っている。
 

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