ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

どうすることもできない血

2015年05月23日 | えっせー
☆ 最近気づいたこと
 先日私のたった一人の兄が亡くなったが、子供の頃からヤンチャで我儘でいつも
賑やか私とは全く違って、おとなしくて静かな人だった。
 36歳の時に、子供3人を残して義姉が急死したが、その時も涙一つこぼさ
なかった。その後再婚し息子二人を授かつたが、前妻の子供達は何故か、3人とも
すべて亡くなった壮絶な人生だったのに、決して愚痴はこぼさなかった。
 そのお葬式のときに、「俺はきっと前世では人を何人も殺したような極悪人だった
のかも知れないな」と、ふと漏らしていた強い人だった。
 ある貿易会社の専務取締役とした兄は、世界中へファーストクラスで出張して
私を羨ましがらせていたが、当人は「もう外国出張は嫌だ」と言っていた。
     
 父の実家は家柄が良かったようで、私は子供の頃から「家柄が良いからふつう
の家と格が違う」と絶えず聞かされながら育った。
 お金持ちでもないのに、「家柄が良いと言うことは、昔の身分が高かっただけで
今一体何が関係あるのだろう?」と、私は幼い頃から抵抗感があったが、子供だから
反論ができなかった。でも同じ人間なのに何故?と、何だか大変不愉快だった。
 父は三男だったが、その頃の三男は同等の格式ある家柄の養子になる風習が
あったそうだ。そのため姓が変わって、その菩提寺は白金高輪にあるが、兄は当然
そこに埋葬される。ところが、その父方の直系の三代目が、兄を分骨して先祖が
入っている由緒ある護国寺に埋葬したら、と申し出てくれた。
 結局兄は文京区の護国寺と、大久保彦左衛門の菩提寺でもある立行寺に埋葬
されることになった。
    
 一度も聞いたことはなかったが、〇〇家の血筋とプライドが高かった兄は、多分
喜んでいるのではないかと思った。何故なら、最近息子から聞いた話では、兄は
「〇〇家の血が流れていることを、決して忘れないように」と、大分以前に言った
そうだ。「ルーツ」私も父方の血が、ふつふつと流れているのは、大昔から感じて
いたがそれはポジティブなものだけではなく、ネガティブなものも受け継いで
いると思う。私を大変可愛がってくれた伯父や、従兄の生き方、あまりよくは
知らなかったその息子の三代目の直系からも、ある共通点を感じ「反面教師」
にするつもりでいる。それは父や兄にはない資質で、私の中に色濃く遺伝して
いる。よい意味でも、そうでない意味でも、長年悩まされている問題だと
納得したが、こればかりはどうすることもできない現実だ。
 そのためできるなら、自分を変えたいと今更ながら思っているが、果たして
できるのだろうか?


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