ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

父の命日に感じたこと

2013年05月07日 | えっせー
 夫と一緒にお墓参りに行き、二人でお墓の掃除をし、父が亡くなった当時の
ことの思い出話をしながら、往復約二時間半近くかかり我が家に帰った。
 実家のお寺白金高輪までは、バスを乗り継いで行くが、その間夫はよく話し
て日頃と変わらなかった。帰宅後夫はすぐに入浴し、それから夕食になったが
急に何故か寡黙になって、何を話しても全く反応がない。
 黙って箸を動かしながらビールを飲んでいたが、ムニエルは骨が多くて嫌だ
と言うので、全部骨を取って「食べてね」と言ったら、気が付いたら頭を垂れ
て眠っているようだ。こんなことは今まで初めてで、いくら呼んでも反応がなく
一瞬息子を呼ぼうかとも思った。でもあせらずに、しばらく様子を見ようと
思ったら、しばらくして黙って立ち上がりベッドへ入った。

 認知症と診断されてから満二年、治療が早かったお蔭か、記憶力や判断力が衰え
ている以外、今までは日常生活にはあまり不便はなかった。
 でもたった今の夫の状態は、彼の病状を深刻に、また痛切に感じたが、昨日我が
家の前にあるお蕎麦屋さんの、夫より一歳年上のご主人が亡くなったことも、もし
かしたら、精神的なショックになっているのかもしれない。
 まだ若かった私は、彼との結婚は何の打算もなく、自分の意志で選んだ。
大家族の中に飛び込み、精神的な抑圧から心身症になったこともあったが、でも
夫は妻として、女として最高の幸せを私に与えてくれた。
 そのためこれからは、私は夫の保護者になるのを覚悟しているが、これから一体
どう変化していくのだろう?やはり押し寄せてくる不安感は拭えない。

 と昨夜は悲愴な気分になったが、今朝は鼻歌が出る陽気な夫にもどり、ペットを
連れて早朝習慣のオウーキングに出かけたので、ホッとした。
 これから毎日彼の態度で一喜一憂しながら過ごすのだろうか?でも、今まで幸せ
過ぎたから、これも仕方がないかも知れない、私は支障ない限り、今までのように
のびのびと生きられるのだからと、今朝改めて思った。

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