ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

カウンセラーからのアドバイス 85回

2008年01月13日 | アドバイス
   ☆ あなたはどちらのタイプ?
 物事の対応や対人関係には、次の三つのパターンがあるのをご存じ
でしょうか?たとえば、日常の中で何らかの問題が起きたとしたら・・・…
 1「その原因はきっと自分にあるのだ」とすぐに思ってしまう。
 2「何故そうなったのだろう?」と、冷静に考える。
 3「それは00が悪いからそうなったのだ」と、相手のせいにする。
 一番は内罰的対応。何でも「自分が悪かったのだ」と受け止めること。
 二番は無罰的な対応で、相手も自分も責めることなく、客観的にその問題
  を冷静に捉える。
 三番は外罰的な対応。一方的に相手を責める、攻撃的なタイプ。
 実はもっとも心に負担をかけるのが、「内罰的な対応」ですが、カウンセ
リング・ルームを訪れる多くの方は、勿論このタイプです。
 「やっぱり自分が悪かったのだ」と、後悔し反省する心のクセの持ち主は
大体において優しい人で、決して相手を責めることがありません。
 そして何があってもいつでも、「自分が悪いのだ」と捉えて、自分を苛んだり
怒ったりして落ち着くという、大変損な心のクセの持ち主です。
 ☆ ビジネスマンKさんの場合
 ある外資系の企業に働く三十代のKさんは、先日会社である得意先と
の対応ミスから、取引ができなくなったことを、大変悩んでいました。
 その事件があった日は、前夜に高熱を出し会社を休んだのですが
自分の部下の,何気ない言葉で相手先が逆上し,そのような結果を招いた
ことを何時までも後悔していました。そのため相手先に謝罪しましたが
聞き入れられず、やはりその取引は無効となったのです。
 Kさんの気持ちは「自分が休んだためそうなったのだ」「部下の指導が良くない
ためそんな結果になった」「本当に申し訳ない。一体どうしたらその償いができ
るだろう」そればかり考えていました。直接の上司は「君には責任はないから」
と言われてもその問題が、何時も心の中をグルグルと回っていたそうです。
 それ以来体調がすぐれないため、わたしの著書を読んでいた奥さんが自分
の夫の状態を見かねて相談したところ、そのことがきっかけになり、自分の
性格に問題があることが気がつき「自分を変えたい」と、訪れてきました。
  ☆ 自己改革できた 
 分析すると内罰的で、マイナス思考、まじめ、几帳面の上、気配りは人一倍
完全壁、非融通性など、さらにワ-クホリック、これではストレスを溜め込む
温床を絵に描いたようなような性格の持ち主で、今までよく心身が持ちこた
えられたと、わたしは本当に驚いたほどでしす。
 それらを分析し、ネガティブな面や、マイナスな面をどのように変えるか
について、詳しくて説明する度に、Kさんは「なるほど、本当にそうですね」
と、いつもいつも感心し、人一倍自分の心身に負担をかけていたことに
ハッキリ気がついたようです。彼は大変素直でしたが、自律訓練法
セルフ・ヒーリング法なども習得し、スムーズにご指導は終了しました。
 それから半年ほどしてkさんから「最近とても仕事をするのが楽になり
ました。今まで自分が背負い込んで、すべて自分に責任があると思って
いた以前が、まるで嘘のように気持ちが軽くなり、お陰様で元気で働いて
います」と、嬉しいご報告の電話がありました。
 もしもあなたが内罰的(自罰的とも言います)な心のクセの持ち主だと
感じたら、相手も自分も責めない、客観的な「無罰的な対応」ができるよう
に訓練しましょう。人間は大変流動的なイキモノですので、努力さえすれば
必ず「楽に生きられるよう変えられる」ことは可能なのですから。
 余談ですがアメリカの医師の自殺者の中で、もっとも多いのが精神科医
で、少ないのが外科医だったそうですが、何だか分かるような気がしますね。
                             能里子

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