Side Steps' Today

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散財日記

2020年09月05日 | CD批評
Brecker Brothers1980年のライブ。事前のリリース情報たる「ブレッカー・ブラザーズ、頂点を極める衝撃未発表ライブ!」というキャッチコピーは強く記憶に残っており、このためマイケルが亡くなる(2007年)直前のライブとばかり思っていたが、1980年の演奏とは…。確かに聴いてみればサウンドはテクノロジー的に古いし、ドラムのサウンドメイクも80年ぽいので納得なのだが、BBは活動期間が1974ー2007年であり、1980年で「頂点を極め」てしまうのは、あまりにもピークが早過ぎて彼らに失敬じゃないか? ピークまで6年:27年という比率とは…。錚々たる名曲を演奏しているが、個人的な掘り出し曲としては「Funk Sea, Funk Dew」。テーマなんて聴くだに「こんなにいい曲だっけ?」という感じだが、18分超という長尺はライブで有りがちなマイケルの一人パフォーマンスがその大半。テナーに各種エフェクトをかけながら当時出始めのデジタルディレイのサンプリング・リピート機能を活用してリフを回しながらそれに乗ってオートワウをかましたソロを吹くのだが、テクノロジー的に気になるのがサックスに乗るシンセ。当時、マイク信号(当然モノ)をMIDIに変換する機器が出始めており、それはニーズの少なさからすぐに消えた記憶がある(しかし当方の後輩はこれを所有していた‼︎)のだが、これでモノフォニックのアナログシンセ(これまたポルタメントの設定が長~い‼︎)をシンクさせているように聴こえる(もしくは一部のアナログ・モノシンセにオーディオInを持つものがあった)。曲が終了する際、①マイケルが間違ってディレイのon/offペダルを踏んじゃったのか、サンプリングしたリフがちょっと流れて慌てて消す、②同じくシンクさせたアナログシンセに信号が入ってしまい、シンセのポルタメント?が暴れだしてフェーダーを落とされる(ともに推定)のだが、テクノロジーを駆使したものの結果それが暴走…となるも、そのチャレンジングな姿勢が垣間見えてなんだか無性にカッコいい(パプニングでなく計算していたのなら、それこそ驚愕である)。これぞライブ! ジャケもなかなかイケてる。
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