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フォアグラ日記

2006年06月22日 | フォアグラ日記
長坂翁(そば/山梨県長坂)
そもそも、蕎麦における三大暖簾(のれん)なるものは、1)砂場、2)更科、3)藪、ながら、最近ではこの4)”翁”系(達磨グループ)も良く目にするようになっており、これは、戦後の蕎麦=製麺機=衛生的、逆に手打ち蕎麦=不衛生という概念を打破し、手打ち蕎麦の復興に尽力した片倉康雄氏の弟子、高橋邦弘氏系の店である(『そば通』国松靖弘・著)のだが、それ系と思しき同店を山梨県長坂市に発見し、下諏訪温泉方面への訪問の際に立ち寄る。かなりマニアックな道を往く末に存在しているが、駐車場には他都道府県ナンバー、特に東京ナンバーが目立ち、かなり有名な模様。店内は非常に清潔感あり、暖炉なども完全にモダン。入店後にメニューを見るに、品書きにおける蕎麦には「ざるそば」と「田舎そば」のみ。色が黒く、噛んで食した方が味わえるという「田舎そば」をオーダーするに、出て来たのがコレ(写真)。麺が黒いながらも、思いのほかに太く、野趣味満点ながら、何本か数えられる内容(ボリュームが少ない形容ではなく、太いことを示す形容、為念)。食するに蕎麦の風味充分ながら、かなり食べ応えのある内容。つけ汁はかなりプレーンで特有な風味もなく、蕎麦の味を引き出す為か、と思われるほどに脇役で完全に満足。ただ、店内は教祖たる蕎麦打ち指南ビデオ等が放映されており、その宗教がかった雰囲気にちょっと食傷気味。バックグランドの宣伝、それへの執着もよいが、そればかりに固執すると、それを超えられないよ、とは若造の思い足りない思料か。
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