華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪10年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

なんでやねんねんねん

2018年03月17日 23時21分56秒 | Weblog
本日午前シフト。
昨日のうちから今日はインチャージになるって知っていた。インチャージをやるのはいい。でも何をするべきかちゃんと教えてほしいと婦長には話したにも関わらず、スタッフ数の関係で今日は私。経験がものを言うので、やるしかない。何もないことを祈って出勤。

だのになのに。

なんて素敵なドラマッチックデイ。

もういろいろありすぎて何を書いたらいいのかわからん。
ハイライトはある糖尿病のおばあさん。血糖値の数値が安定しなくてドクターたちが薬の量を調整しているところ。糖尿病患者さんの血糖値は朝食の前に必ず測る。そしたらその数字がとんでもなく低い。さらに低血糖の典型的な症状であるめまいと冷や汗。担当の看護師がヴァイタルサインを測ったら血圧も高い。すぐに血糖値を上げる食べ物や飲み物を摂ってもらい、しばらく待ってから再チェック。でも血糖値は変わらない。

今こんなことを言ったって後の祭りなんだけど、おばあさんは意識もはっきりしていたし、こちらの質問にもしっかり答えていた。だから私はそこまで心配していなかったのだけど、担当のベテラン看護師が「この数値はコードブルーもの。何があってもおかしくない!」という。

ここで舞い上がってしまった私。

当直のドクターがやってくる時間だったのに現れないので携帯電話に連絡。でも出ない。そしたらこのベテランさんが「私やったら救急外来に電話するわね」。

救急車を呼ぶほどの事態ではないと自分では思っているのに、ベテランさんのパニック(!?)ぶりと当直医に電話がつながらないという現実で私は自分を見失った。

ヨシ、救急外来に電話だ!

今でも電話で話をするのは嫌い。可能な限り避けている。なのに英語で救急ってもう辛すぎる。だけど患者さんに万が一のことがあってはいけないので、インチャージとしてしっかりしなくちゃ!と思い、勇気を振り絞って電話を掛けた。

「救急です」
〇〇病院です。急患がいるんです。
「救急車が要りますか?」
要りません。ドクターの往診が今すぐ必要なんです(もうこの時点で救急外来にかけた意味がない)。
「…当直医は?」
いますけど電話がつながらないんです。
「…救急車は要りますか?」
…要りません…。

この下4行ぐらいを3回ぐらい繰り返して結局「要りません」と言って会話終了。情けなすぎる。

そして私がこの電話でパニックを起こしている裏で当直のドクターから折り返し電話が入っており、くだんのベテランさんが受け答えをしてすべてが解決していた。なんでも昨日血糖値を下げる薬の用量を増やしており、こういう事態になりえることがある程度予想していた、とりあえず観察で…とのこと。

もう泣きそう。

救急外来にかけた電話の内容が我ながらグダグダで、恥ずかしくて穴があったら入りたい気分。同時にしばらく落ち込んでいた。経験のなさがこんなに如実に出るとは…つらい。

これがシフトが始まってから最初の90分間の出来事。
でもこれと同時に、透析に行く患者さんに持たせる、月に一回の筋肉注射のことで問題があったり、ある患者さんが点滴を引っこ抜いたり、ナースコールが鳴りやまなかったりと朝っぱらからこれでもか!?というぐらいにバタバタ。
さらに追加で書くとしたら、先週から新人の看護師さんが研修に来ている。先週はオリエンテーションやコンピュータの使い方を習い、今週からフロアデビュー。患者さんを担当し始めて3日目なんだけど、この人がまぁ~~~~遅い。そもそも週末勤務になっていることがおかしい。平日なら婦長も教育係もいるけど、週末は最低限のスタッフしかいないため、新人さんの面倒を見ている暇がない。もちろん助けないことはないけど、みんな自分のことで精いっぱい。何もない週末ならインチャージだった私はもちろん手助けにいくけど、朝から本当にいろんなことがありすぎてそちらに手が全然回らなかった。
新人さんゆえに時間割とか優先順位がどっちらけ。センスというものもあるのかもしれないけど、「急がないと次が遅れる。周囲に影響が出る」という感覚が薄いようで、慣れれば10分で終わる作業が1時間近くかかったりする。その人のナースコールに答えていたり、ほかのスタッフの作業を手伝っていると、イスを温める暇もなし。

普通、週末のインチャージっていうのはぶっちゃけ暇で、看護記録を読む以外は特にすることがない。私もインチャージたちがおしゃべりに励んでいる姿を見かけたのは一度や二度ではない。すんごい順調なシフトだったら大学の課題ができるかも、と資料を持っていたけど、それを開くどころか触れることすらできなかった。
ちなみにお昼を回る頃に万歩計は一万歩越え。なんでやねん。

みんな忙しくて、殺伐とした空気。新人さんとチームを組んでいたベテラン正看&准看さんは、新人さんを助けなければいけないがゆえに物事がスムーズに進まず疲労困憊。もう一方のポートは自分本位で動く准看さんの影響でアシスタントさんがムッツリ。私は私で、すべてのことが落ち着きを見せ始めても、「次は何!?」という気持ちでいたのでまったく落ち着けずお昼を過ぎるまで緊張しっぱなし。
午後になって午後シフトのスタッフがやってきてようやく一安心。午後のインチャージが心安く話せる人だったので、今日のことを伝えたら「経験になったんやからいいやん。次回につなげればいい。他人があれこれ言うのを聞くより、自分のガッツに従うのがいいよ」とのアドバイス。そのガッツに自信が持てないから舞い上がるんやけど、これは経験を積むしかないのかねぇ。

週末だというのにほとんどのスタッフが時間ギリギリまで作業をしてやっと終了。ひどかった。今日のシフトはひどかった。

帰ったら体調を取り戻しつつあるDとワンコが上機嫌で出迎えてくれた。疲労困憊の私は散歩に行く元気もなかったけど、幸いDが朝の間に行ってくれていたのでそれでよし。夕食は話し合った末に外食。隣町で中華を食べた。いつもはビール一杯ぐらい飲むのだけど、簡単に酔っぱらう自信があったのでパス。そのぐらい疲れていた。

再度帰宅し、ソファで昨日のフェデラー戦のハイライトを見たついでにいろいろと動画をはしごしていたら寝てしまっていた。どのぐらい寝てたかわからない。微妙な時間い元気になってしまい、明日も早起きだというのに11時を回っている今、パッチリ目覚めている。というか、このブログを書きながら今日のことを思い出していたら、またアドレナリンがドクドク出てきた模様。
今日はまた真夏日になり、Dは現在エアコンで冷えた寝室でくつろいでいる。ソファでダラダラしてないで、いろんな意味でそっちに行くべきよね。

明日はインチャージじゃない。どうか穏やかなシフトでありますように。
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