25日のニューヨーク株式市場で、ダウ工業株30種平均は3日続伸した。3日以来約3週ぶりの高値を付け、東日本大震災前の水準を回復した。米ソフト大手オラクルが前日夕に発表した市場予想を上回る好決算が買い安心感につながった。震災や日本の原発事故で広がった米市場の弱気ムードは、企業業績の改善などを背景に後退しつつある。
2010年10~12月期の米実質国内総生産(GDP)確定値の情報修正が好感されたこともあり、25日のダウ平均の終値は前日比50ドル03セント(0.4%)高の1万2220ドル59セントだった。ダウ平均は週間では362ドル(3.1%)高と3週ぶりに上昇した。上げ幅は昨年7月初旬以来の大きさ。
東日本大震災の直後には投資家のリスク回避姿勢が強まり、ダウ平均は16日に一時2カ月半ぶりの安値をつけていた。だが、その後は米企業の業績改善や震災の復興需要への期待感が浮上。米景気の回復観測なども追い風となり、素材やハイテクなどの主力株が買い戻されている。
投資家の不安感がやや和らいでいることで、震災直後に目立った値動きの荒さも解消に向かいつつある。ポルトガルの財政問題や中東・北アフリカの状勢不安は、今のところ株式市場で大きな売り材料となっていない。
(後略)
日経 26日夕刊
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米株式市場は、先週以降、上昇に転じています。すでに震災前の水準に戻っています。震災発生よりもその後の復興需要の方が株式市場に与える効果は大きいようです。加えて米企業業績の改善なども、株価の引き上げ要因となっています。ただ、自動車業界では、日本からの部品供給が滞り、生産中止に追い込まれている米企業もあります。また、原子力発電所の問題では、一進一退が続いています。震災の影響はまったくないわけではありませんが、発生してしまった過去のことより先の見通しが重要です。株価は将来の景気予測などに基づいて変動します。
2010年10~12月期の米実質国内総生産(GDP)確定値の情報修正が好感されたこともあり、25日のダウ平均の終値は前日比50ドル03セント(0.4%)高の1万2220ドル59セントだった。ダウ平均は週間では362ドル(3.1%)高と3週ぶりに上昇した。上げ幅は昨年7月初旬以来の大きさ。
東日本大震災の直後には投資家のリスク回避姿勢が強まり、ダウ平均は16日に一時2カ月半ぶりの安値をつけていた。だが、その後は米企業の業績改善や震災の復興需要への期待感が浮上。米景気の回復観測なども追い風となり、素材やハイテクなどの主力株が買い戻されている。
投資家の不安感がやや和らいでいることで、震災直後に目立った値動きの荒さも解消に向かいつつある。ポルトガルの財政問題や中東・北アフリカの状勢不安は、今のところ株式市場で大きな売り材料となっていない。
(後略)
日経 26日夕刊
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米株式市場は、先週以降、上昇に転じています。すでに震災前の水準に戻っています。震災発生よりもその後の復興需要の方が株式市場に与える効果は大きいようです。加えて米企業業績の改善なども、株価の引き上げ要因となっています。ただ、自動車業界では、日本からの部品供給が滞り、生産中止に追い込まれている米企業もあります。また、原子力発電所の問題では、一進一退が続いています。震災の影響はまったくないわけではありませんが、発生してしまった過去のことより先の見通しが重要です。株価は将来の景気予測などに基づいて変動します。