こぐま経済研究所ブログ

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REIT公募増資急増 1~3月1456億円過去最高に迫る

2011-03-11 22:49:11 | 日記
上場不動産投資信託(REIT)の資金調達が活発だ。公募増資での2011年1~3月期の調達額は2月10日時点で1456億円の見通しで、四半期で過去最高だった05年7~9月期(1499億円)に迫る勢いだ。日銀の金融緩和策でREITが買い入れ対象となり、信用力が高まり調達環境が好転している。REITが調達資金で不動産取得を増やせば、不動産市況の改善にも寄与しそうだ。

日銀が資産買い入れ対象に500億円程度のREITを入れたことが、今年に入り増資が急増したきっかけ。信用力の回復で東証REIT指数は昨秋から上昇基調を強め、今年1月には08年秋の金融危機前の水準に迫った。事業会社の株価にあたる投資口価格が上昇すれば、少ない発行口数でも一定の金額が調達できるため、ここにきて増資に踏み切るREITが増えている。

(中略)

不動産価格が底入れしつつあるとの判断から、投資家に将来払う分配金の原資するための物件取得が活発になってきている。

日銀のREIT買い入れは当面続くみられるため「4月以降も、大型物件の取得を目的とした増資が増える可能性がある」という。

日経 11日朝刊
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日銀のREIT買い入れを裏付けに信用力を高めてきた形となり、REITは増資に走り、いまこそチャンスとばかり物件取得などを行っています。この信用力がなければ、増資は難しいのでしょう。低迷していた不動産市場にREITは救いの一手となるのか、日銀が手を引けばそこまでなのでしょうか。景気回復に合わせて、不動産の空室率も下がれば、REIT本来の魅力も上がり、REIT証券価格の高騰も望めます。なんとか日銀に助けてもらいながらREITの安定を願いたいものです。