こぐま経済研究所ブログ

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来月にも利上げ可能 欧州中銀総裁 物価高を警戒

2011-03-04 22:06:53 | 日記
欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は3日、理事会後の記者会見で「4月にも利上げ可能だ」と述べた。ECBは同日政策金利を年1%で据え置くことを決めたが、中東情勢の緊迫が世界的な原油や食料品の上昇を招いていることを「強く警戒する」と指摘した。物価上昇に歯止めがかからなければ、日米に先行して金融引き締めに動く可能性がある。
ユーロ圏の2月の消費者物価上昇率(速報値)は前年同月比で2.4%となり、3カ月連続でECBの政策目標である「2%未満」を上回った。

これまでECBは「物価上昇は一時的」との立場だったが、トリシェ総裁は「物価上昇のリスクがある」と明言。さらに物価上昇が賃上げなどを通じてインフレ率を押し上げる循環に陥るのを「避ける必要がある」との認識を明らかにした。

物価安定への決意を示し、金融市場に利上げを織り込ませることを狙ったとみられる。実際に4月上旬の理事会で利上げするかは微妙な言い回しだったが、超低金利政策とは決別し、金融引き締めに動く方針を示した。

日経 4日朝刊
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欧州が日米に先駆けて利上げの準備をしています。中東状勢の影響を受けやすく、物価高が進んでいます。このままでは、消費者物価指数との乖離が大きくなり、実質金利マイナス状態が進んでしまいます。利上げの条件も満たしてきたので、物価上昇抑制のために、先進国の中でまず、欧州が動き始めました。