小金沢ライブラリー

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ミステリ感想目次な行

2013年02月23日 | 目次(ミステリ感想)
中井英夫
 虚無への供物  ★★☆ 5


長井彬
 原子炉の蟹  ★★☆ 5


長岡弘樹
 傍聞き  ★★☆ 5
 教場  ★★★★ 8
 教場 2  ★★★ 6
 教場 0  ★★★ 6


長沢樹
 消失グラデーション  ★★★☆ 7


中島望
 クラムボン殺し  ★★ 4


中嶋博行
 検察捜査  ★★☆ 5


中西智明
 消失!  ★★★★ 8


中町信
 模倣の殺意  ★★★☆ 7
 空白の殺意  ★★★ 6
 天啓の殺意  ★★★☆ 7
 奥只見温泉郷殺人事件  ★★★ 6
 天童駒殺人事件  ★★☆ 5
 夏油温泉殺人事件  ★★★ 6
 萩・津和野殺人事件  ★★☆ 5
 能登路殺人行  ★★ 4
 奥信濃殺人事件  ★★☆ 5


中村文則
 去年の冬、きみと別れ  ★★★★ 8


中山七里
 さよならドビュッシー  ★★★ 6
 連続殺人鬼カエル男  ★★★☆ 7
 魔女は甦る  ★★★ 6
 贖罪の奏鳴曲  ★★★☆ 7
 ヒートアップ  ★★★ 6


名倉編
 異セカイ系  ★ 2


夏樹静子
 天使が消えていく  ★★★☆ 7
 第三の女  ★★★ 6
 Wの悲劇  ★★★ 6
 訃報は午後二時に届く  ★★★ 6
 最後に愛を見たのは  ★★★ 6


七河迦南
 七つの海を照らす星  ★★★★ 8
 アルバトロスは羽ばたかない  ★★★★★ 10


二階堂黎人
 地獄の奇術師  ★★☆ 5
 吸血の家  ★★★☆ 7
 聖アウスラ修道院の惨劇  なし 0
 悪霊の館  ★☆ 3
 ユリ迷宮  ★ 2
 軽井沢マジック  ★★☆ 5
 私が捜した少年  ★★★ 6
 奇跡島の不思議  ★ 2
 バラ迷宮  ★★ 4
 人狼城の恐怖  ★★★★★ 10
 名探偵の肖像  ★★★★ 8
 クロへの長い道  ★★ 4
 名探偵水乃サトルの大冒険  ★★☆ 5
 悪魔のラビリンス  ★★ 4

 白銀荘の殺人鬼  ★★★ 6


西尾維新
 クビキリサイクル  ★★★★☆ 9
 クビシメロマンチスト  ★★★★☆ 9
 クビツリハイスクール  ★★★ 6
 サイコロジカル  ★★★★ 8
 ダブルダウン勘繰郎  ★★☆ 5
 ヒトクイマジカル  ★★☆ 5
 きみとぼくの壊れた世界  ★★★★ 8
 零崎双識の人間試験  ★★★☆ 7
 新本格魔法少女りすか  ★★ 4
 ネコソギラジカル 上
 ネコソギラジカル 中
 ネコソギラジカル 下  問題外
 DEATH NOTE ANOTHER NOTE  ★★★☆ 7
 零崎軋識の人間ノック  ★☆ 3
 不気味で素朴な囲われた世界  ★☆ 3
 零崎曲識の人間人間  ★★★ 6
 きみとぼくが壊した世界  ★★☆ 5
 不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界  ★ 2
 零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係  ★★☆ 5
 零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係  ★★☆ 5
 零崎人識の人間関係 零崎双識との関係  ★★★ 6
 零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係  ★★☆ 5


西澤保彦
 解体諸因  ★★★ 6
 完全無欠の名探偵  ★★ 4
 七回死んだ男  ★★★★★ 10
 殺意の集う夜  ★★★ 6
 人格転移の殺人  ★★★★☆ 9
 彼女が死んだ夜  ★★★☆ 7
 麦酒の家の冒険  ★★☆ 5
 死者は黄泉が得る  ★★★ 6
 瞬間移動死体  ★★★ 6
 複製症候群  ★★★☆ 7
 幻惑密室  ★★★★ 8
 ストレート・チェイサー  ★★★ 6
 実況中死  ★★★★ 8
 ナイフが町に降ってくる  ★★★ 6
 念力密室!  ★★★★ 8
 黄金色の祈り  ★★★ 6
 夢幻巡礼  ★★☆ 5
 なつこ、孤島に囚われ。  なし 0
 転・送・密・室  ★★★☆ 7
 謎亭論処  ★★★ 6
 夏の夜会  ★☆ 3
 人形幻戯  ★★☆ 5
 聯愁殺  ★☆ 3
 ファンタズム  問題外
 神のロジック 人間のマジック  ★★★☆ 7
 パズラー  ★★ 4
 生贄を抱く夜  ★ 2
 ソフトタッチ・オペレーション  ★ 2
 収穫祭  ☆ 1


西村京太郎
 天使の傷痕  ★★ 4
 七人の証人  ★★★ 6


似鳥鶏
 理由あって冬に出る  ★★ 4
 さよならの次にくる 卒業式編
 さよならの次にくる 入学式編  ★★★★☆ 9
 まもなく電車が出現します  ★★★ 6
 いわゆる天使の文化祭  ★★★★ 8
 午後からはワニ日和  ★★★ 6
 戦力外捜査官 姫デカ・海月千波  ★★★☆ 7
 ダチョウは軽車両に該当します  ★★★ 6
 昨日まで不思議の校舎  ★★★ 6
 パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から  ★★☆ 5
 神様の値段 戦力外捜査官 2  ★★☆ 5
 迷いアルパカ拾いました  ★★★ 6
 家庭用事件  ★★★★ 8
 モモンガの件はおまかせを  ★★★ 6
 彼女の色に届くまで  ★★★★ 8


貫井徳郎
 慟哭  ★★★ 6
 崩れる  論外
 プリズム  なし 0
 追憶のかけら  ★★☆ 5


野﨑まど
 野﨑まど劇場  ★★★★ 8


法月綸太郎
 密閉教室  ★ 2
 雪密室  ★☆ 3
 誰彼  ★★☆ 5
 頼子のために  ★★★☆ 7
 一の悲劇  ★★★ 6
 ふたたび赤い悪夢  ★★☆ 5
 法月綸太郎の冒険  ★★ 4
 二の悲劇  ★★ 4
 パズル崩壊  なし 0
 法月綸太郎の新冒険  ★★★★☆ 9
 法月綸太郎の功績  ★★★★ 8
 生首に聞いてみろ  ★★★★ 8
 法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー  ★ 2
 怪盗グリフィン、絶体絶命  ★★★☆ 7
 犯罪ホロスコープⅠ  ★★★☆ 7
 しらみつぶしの時計  ★ 2
 犯罪ホロスコープⅡ  ★★★☆ 7
 ノックス・マシン  なし 0
コメント

ラノベ感想-『零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係』西尾維新

2010年06月06日 | ミステリ感想
~あらすじ~
死んだ人間みたいな目をした少年と、顔面刺青の殺人鬼。
二人の出会いが、そして語られることのなかった京都連続通り魔事件の真相がついに明かされる。


~感想~
タイトルに偽りあって、戯言遣いとの関係はほとんど描かれない。
しかし久々に戯言シリーズでミステリっぽいことをやっていて、ミッシングリンクっぽいものを哀川潤が探偵っぽく解き明かすので、なつかしい気分にひたれる。
また戯言シリーズでは語り手がいーちゃんだったのでなかなか描かれなかった、第三者の目から見たいーちゃんが描写されるのも見どころ。人外ばかりが登場するこのシリーズだが、最も人間離れしているのはやはりいーちゃんなのだなと思う。

こうして四部作を読み終えて感じたのは、やはり戯言シリーズは稀有の作品だったということ。『ネコソギラジカル』の糞つまらなさや尻すぼみっぷりは許しちゃいないが、このキャラ立ちと会話の楽しさは他ではそうそう味わえない。
作者もまだまだ打ち切る気はなさそうで、夏には哀川潤が主役(しかもペリルポイント初登場)の新作が出るとか。


10.5.22
評価:★★☆ 5
コメント

ラノベ感想-『零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係』西尾維新

2010年05月25日 | ミステリ感想
~あらすじ~
零崎一賊の兄妹になったばかりの零崎人識と無桐伊織は人類最強の請負人・哀川潤を襲撃する。しかしその結果二人は彼女の「仕事」に巻き込まれる羽目に。
向かう場所は“殺し名”第二位、闇口衆の拠点・大厄島、対する敵は生涯無敗の結晶皇帝(クリスタル・カイザー)、六何我樹丸!


~感想~
この『零崎人識の人間関係』四部作は、どの順序で読んでも構わないそうなので、とりあえず初出順に読んでいるのだが、どの作品もいくつかの異能バトルと軽妙な会話だけで成立しているものの、この作品はその中でもちょっと異色である。
というのも、タイトルの無桐伊織が、零崎人識とはもちろん本筋ともあまり絡まないのだ。
本編の主人公は間違いなく闇口崩子と哀川潤であり、無桐伊織も零崎人識も、活躍の場面は少ない。作者自身も「崩子ちゃんの妹っぷりがいっぱい書けて楽しかったです。イエー」と言ってる程だしな。
それどころかメインとなるはずの「大厄ゲーム」さえもルールがほとんど活かされないおざなりな描かれ方である。
まあ「哀川潤がおおあばれ」というだけでもファンは確実に楽しめるだろう。
ちなみに時系列的には四部作の中で(本筋の内容は)一番新しく、『ネコソギラジカル』の直後である。


10.5.18
評価:★★☆ 5
コメント

ラノベ感想-『零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係』西尾維新

2010年05月24日 | ミステリ感想
~あらすじ~
「零崎一賊」――それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。
汀目俊希として中学校に通う零崎人識の下に、彼の友人(?)の“殺し名”第一位、匂宮雑伎団の次期エース、匂宮出夢が現れた。その口から発せられた「お願い」とは?


~感想~
僕にとって西尾維新がデビューした時の衝撃はすさまじかった。
ラノベと本格ミステリの融合にこの上ない形で成功していて、過剰なまでにキャラ立ちした人物たちの織りなす会話を読むだけでも楽しく、しかも裏ではド本格なトリックが仕掛けられ、度肝を抜いてくれた。
『クビツリハイスクール』からバトル物へと大きく舵を切ったが、それでも本格トリックを仕掛けることはやめず、ラノベとミステリのいいとこどりを存分に楽しませてもらった。が。
シリーズ最終作『ネコソギラジカル』ではミステリを放棄し、単なるバトルラノベへと堕ちて(個人的には)大きく期待を裏切られてしまった。
だがその方針転換は作家としては大成功で、『化物語』や『刀語』のアニメ化、少年ジャンプ連載中の『めだかボックス』の原作など多方面で活躍し、あっという間に時代の寵児となったのは誰もが認めることだろう。
しかし、取替の利かない、唯一無二の個性は失われ、他の誰かが書くことのできるラノベばかり書くようになってしまったのは、非常に残念なことであり、ミステリ界隈にとっても大きな損失であることは間違いない。

で、この『零崎一賊の人間シリーズ』だが、こちらは完全にバトル物のラノベで、はじめからそういう物だとわかっているので、単純にラノベとして楽しめる。
維新と同じくミステリを捨てた作家としては(維新はまだちらほら書いてはいるが)近年では道尾秀介が著名だが、維新は会話の妙と笑いのセンスで、ラノベとしても充分に読ませるので、質的に落ちても商品としては成立している。(道尾ははっきり言って、これまでの傑作群との落差が激しすぎて、全く商品として成立していない)
と、何かを褒める際に他の何かをおとしめるのは、最低の手法なので道尾と比べるのはこれくらいにして、そもそもこの『匂宮出夢との関係』の感想をないがしろにしてきたが、そういうわけでラノベとして、戯言シリーズ外伝としてはそこそこ楽しめる、いたってフツーのラノベであった。


10.5.15
評価:★★☆ 5
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ミステリ感想-『前巷説百物語』京極夏彦

2007年06月08日 | ミステリ感想
~収録作品~
大損まる損困り損、泣き損死に損遣られ損。ありとあらゆる憂き世の損を、見合った銭で肩代わり。銭で埋まらぬ損を買い、仕掛けて補う妖怪からくり。寝肥、周防の大蟆、二口女、かみなり、山地乳、旧鼠―小股潜りの又市が、初めて見せる御行姿。明治へ続く巷説が、ここから始まる百物語―。


~感想~
御行になる前の又市を描くシリーズ第四弾。もうここまで続くと身もフタもない話、怪異が起こっても「又市がなんかやってこうなったんだろう」とは解るのだが、それをマンネリにせず新しい切り口で見せてくれるのが実に巧い。
今回は又市の成長物語でもあり、まだ仕掛けに不慣れな分(?)とんでもないバカトリックを連発し、それでも八方丸く収めるのだからたまらない。以降のシリーズへとつながる伏線、再三語られてきたあの事件の真相なども見どころであり、後半の重要人物がバタバタ死んでいく容赦のない展開は某『ネコソギラジカル』との対比を見るようである。
ファンは黙って買いの一冊。次回作の上方に舞台を移した『西巷説百物語』も今から待ち遠しい。こうなったらなんとかして百物語を達成して欲しいものだ。


07.6.7
評価:★★★★☆ 9
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ミステリ感想-『零崎軋識の人間ノック』西尾維新

2006年11月18日 | ミステリ感想
~あらすじ~
「零崎一賊」――それは“殺し名”の第3位に列せられる殺人鬼の一族。
釘バット“愚神礼賛”ことシームレスバイアスの使い手、零崎軋識の前に次から次へと現れるあの頃の殺し名たち。そしてその死闘の行く末にあるものは。
「かるーく零崎をはじめるちや」


~感想~
やはりこう言わざるをえない。
西尾維新は終わったと。

まずは富樫化。(幽遊白書化といったほうが正確か)
人がまるで死なない。死ぬのは序盤に出てくる名無しの20名のみ。まったくキャラを殺せなくなってしまっている。そのくせ物語は本編の数年前の設定のため、登場人物のほとんどは本編で死んでいるのだから処置無しである。
死ねば(殺せば)いいというものではないが、前作『零崎双識の人間試験』で無名有名とりまぜてあれだけ殺しまくっていたのに、なぜ本作ではろくに人死にが出ないのか不思議でたまらない。『ネコソギラジカル』上・中巻と下巻の対比を見ているようだ。
そして、前作『人間試験』を読み返して感じたのだが、本作は小説としてあまりに出来が劣っている。しっかりと構想を練って書かれたように思えないのだ。前作はウェブ連載という形式で長編としてものされ、今作は短編形式という違いはあるが、それにしてもこの完成度の差は歴然。小説としてミステリとしてファンタジィとして、前作にただのひとつも及ばないだろう。
展開に起伏や裏切り、全体を貫くテーマ、話を彩る名ゼリフ。それらが『人間ノック』には圧倒的に絶望的に少ない。前作や『本格魔法少女りすか』シリーズのような、異能と異能の駆け引きも薄く、イラストと、カバー見返しの名前を織り交ぜた詩くらいしか見どころがないといっても過言ではあるまい。
キャラ造型やセリフ回し、笑いを取るセンス、構築した世界観は健在のため、商品として成立してはいるものの、全盛期と比べれば(もう全盛期と呼ぶしかない)あまりに寂しい。『ネコソギラジカル』の悪い面をそのまま引きずってきてしまった。
蛇足および個人的感情になるが、戯言シリーズ最大の弱点は、ヒロイン玖渚友に一編の魅力も感じないところにあると再認識した。正直このキャラが好きな人っているのだろうかとまで思ってしまう。こいつにチームやいーちゃんがなぜ惚れ込むのか微塵も解らない。こういうのがタイプなのか維新……。
ともあれ。
維新は終わった。感想はそれだけである。


06.11.18
評価:★☆ 3
コメント

ラノベ感想-『ネコソギラジカル 下 青色サヴァンと戯言遣い』西尾維新

2005年11月10日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ネタバレ防止のため無し


~感想~
上・中・下巻、ポケット辞書並みの厚み・値段のはてにたどりついたのは。
ただ物語を終わらせるだけの話。
ただ物語を終わらせただけの話。
ここにはただ、それだけしかない。他にはなんにもない。
展開はとにかく陳腐。打ち切りマンガさながらのストーリーで退屈きわまりない。
シリーズを通しての謎はほとんどが解かれずに放置され、ミステリバカをうならせたトリックもプロットもなんにもない。
ただのファンタジィくずれ。
ただの純文学もどき。
期待の大きさに反比例して、失望と怒りは深い。
維新は果たされることなく、終焉を迎えた。
新時代の夜明けは遠い。

(以下ネタバレ&毒吐き)
あえて言おう。「ネコソギラジカル」は打ち切りマンガであると。

1:ハッピーエンドでめでたしめでたし

驚くべきことに「ネコソギラジカル下(以下 下巻)」では一人の死者も出ませんでした。
そう、まるで末期の幽遊白書のように。作者が敵役に思い入れしすぎた――のかどうか、とにかく人死にが出ませんでした。
いわゆる「死にフラグ」の立っていたはずの、狐さん・玖渚・深標姉妹・るれろetcetc…みんなみんな無事です。
狐さんにいたっては「俺を殺しても第二第三の俺が現れる」とどこかで聞いたようなセリフまで吐いています。
ぜんぜん文脈は違いますが、なぜか前述の幽遊白書の「俺たちはもう疲れたんだよ。お前らはまた新しい敵を見つけて闘い続けるがいい」を思い出しました。飽きたのか維新。

そして訪れる、くっだらないハッピーエンド。あまりにもそのまんまの結末。
ハッピーエンドは大好きですが、維新にはそんな当たり前のことをして欲しくなかった。
読み終えたとき、末尾にあの一文がないことに驚きました。ほら、舞城王太郎のアレ。
「おめえら全員これからどんどん酷い目に遭うんやぞ!!」ってヤツ。(「暗闇の中で子供」より抜粋)
なんと言いますかね。こんなに平和的な解決では、上・中巻で亡くなられた方々が気の毒です。明らかに死に損です。
あの流れはなんだったんだという有様です。

2:みんななかよし

驚くべきことに「下巻」では最終的に、みんななかよしになってしまいました。
たとえばいーちゃんと狐さん。いーちゃんと深標姉妹。哀川潤と想影真心にいたっては戦いの末に友情が芽生え
「へへっ……お前つええな」「お前こそ……」なベッタベタの間柄になってしまいました。
夕陽の下、河原で一生殴り合ってやがれ。
いーちゃんと狐さんはあいかわらずトムとジェリーさながらに争ってるそうですし……はぁ。

3:謎はすべて解けなかった

驚くべきことに維新は作中で哀川潤にこんなセリフを言わせています。
「張っていた伏線はあらかた回収したんじゃねえの?」このセリフには心底腹が立ちました。
思いつくだけでも、いーちゃんの本名は? いーちゃんの妹はなにをされたの? いーちゃんは玖渚になにをしたの? いーちゃんは真心になにをしたの? どうして真心は生きているの? 玖渚直はどうしていーちゃんと友を引き合わせたの? 占い師の占いはなぜ外れたの? イリアさんはどうして哀川さんと呼ぶの? どうして七奈波は魔女と呼ばれているの? サイコロジカルで言っていた鈴無さんの素性ってなんなの? 狐さんと零崎の縁はなんだったの? 結局「世界の終わり」ってなんだったの?
ぜーんぶ放置されましたとさ。

4:表紙で壮絶なネタバレ

驚くべきことに肝心要のオチが、表紙であからさまに明かされています。
特に裏表紙。そのまんまラストの情景じゃないですか。あれを見てなんとなくオチに想像がついた方も多いことでしょう。
そういえば登場人物紹介にこれまでの(べつに改めてからみもしない)キャラが総ざらえしてあるのも、打ち切りマンガ最終回の表紙を思い出させます。
これでシリーズが終わったあたりも「西尾維新先生の次回作にご期待ください」って感じですね。

「クビキリサイクル」のそうそうたるデビュー以来、マニアをうならせライトノベルファンを引き寄せた作品の数々。
ミステリ界に新風を吹き込み、維新を起こした戯言シリーズ。しかしその結末は――。
とりあえずこれだけは言っておきたい。
血迷っても続編だけは書くなよ。
できれば外伝も辞めてほしいが。



評価:問題外
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ミステリ感想-『ネコソギラジカル 中 赤き征裁vs橙なる種』西尾維新

2005年07月13日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ネタバレ防止のため無し


~感想~
※ネタバレを含みますのでご注意ください

またしても予告編。
上巻よりもストーリーは動くものの、しょせんは下巻に向けての前振りに過ぎない。
ますますミステリからはずれていく展開は、もうこれまでのようなミステリらしい解決を諦めさせるほど。
このままいけば解決されるのは物語や世界の謎であって、事件やトリックではない。
読めば読むほどに興味が失せていくのは気のせいか。流水が…流水の臭いが…。
ところどころに戯言シリーズらしい描写はあるものの、もはや全く別物のファンタジィを読まされているよう。
上・中・下とそろってコンパクト辞典なみの値段に見合ったカタルシスは得られるのか否か。
罵るのは下巻まで待つこととしたい。

あと、ここまでタイトルに偽りありの本は珍しいと思った。
コメント

ミステリ感想-『ネコソギラジカル 上 十三階段』西尾維新

2005年02月17日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ネタバレ防止のため無し


~感想~
これは褒めようがない。
上巻だけでも完結する、楽しめる内容かと思いきや……ここではなにも起きない。
起こっていることはこれまでの展開から予想しうる範囲内。
盛り上がっているのは語り手のいーちゃんただ一人。
上・中・下とそろってようやく一つの物語になる模様。
しかし、これまでどおりに明るくなるのか、ミステリの体裁をなすのか非常に不安。
コメント

ミステリ感想-『塗仏の宴 宴の支度・宴の始末』京極夏彦

2004年08月09日 | ミステリ感想
  

~あらすじ~
昭和28年春。小説家、関口巽のもとに奇怪な取材依頼がもたらされた。
伊豆山中の集落が住人ごと忽然と消え失せたのだという。
調査に赴いた関口に郷土史家を名乗る和装の男がうそぶく。
「世の中には不思議でないものなどないのです」
関口は否応なく異世界に誘われ……。

このミス 19位
文春 8位
本格ミステリ・ベスト10 2位


~感想~
オールスター感謝祭。
関口の、いや、ファンのためにいままでの登場人物たちが続々と大集結。
にぎやかに華やかにきらびやかな、まさに宴。
いままでそんな予兆もなかったのに(ネタバレ→)ラスボス まで登場し、今後の展開に一層の興味を引く。
ネコソギラジカルよりもっとネコソギにラジカルな一作。


評価:★★★☆ 7
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