「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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石原都知事は、本当に専門家会議の提言を尊重するのでしょうか?

2008-06-27 09:00:00 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

石原都知事自体が、深刻な状況の豊洲土壌汚染対策への、専門家会議の提言を尊重しない雰囲気を感じ取れます。 気になりましたもので、掲載します。

 赤文字が特に重要箇所。 ⇒は、小坂の考え。

****平成20年5月30日石原都知事の会見*****

【記者】築地の関係なんですけれども、市場の関係者が知事に陳情したというような話を聞いているんですけれども、その内容と受け止め方について…。

【知事】いや、それは当局に聞いてください。何か陳情があったそうですけどね、あの5団体(水産仲卸を除く築地市場の主要団体)からは。

 ただね、私もこの間、担当の局長に言ったんですがね、それがどういうふうに伝わっているかですな。インターネットにね、日大の名誉教授をしていらっしゃる、これは海洋工学の専門家ですけどね。要するに、土壌の汚染をどうやってクリーンナップするかということじゃなくて、もっと違う発想でものを考えたらどうだと。それは、一回その土地をどこかに全部、土を持っていってね。それで、それを違う方法で焼くとか何かして汚染をとる。

 一方、あの跡地に、土を全部さらっちゃった後、地下2階ぐらいですかね、その構造を詳しくは、私、専門性はわかりませんけども、3メートル、2メートル、1メートルか、そういう段階の、要するに箱ですね、コンクリートの。どういう構造になっているか、私、わかりませんが、概略の図はありましたけど、それを埋め込むことで、その上に、市場としてのインフラを支える、そのほうがずっと安くて早く終わるんじゃないかということでしたね。

 土壌汚染をどうして回復するか、そういう発想だけじゃなくてね、思い切ってものを取り替えるみたいな、違うベクトルというものを考えたほうがいいと、私、かねがね言ったけど、それがどう伝わったのか、そういうサジェスチョン(示唆)、プロポーズ(提案)もありました。

 こういったものがいくつか出てくるでしょうからね、それを斟酌して、要するに、当局が説明しているような方法だけじゃなくてね、もっと画期的な方法があるんじゃないか。そうすると、みんなが安心して、納得するような手だてが発見されるかもしれない、そういう期待を持ってます。日本はいろんな技術を持ってますからね。

 (途中話題が変わって、再び築地市場の話題へ)

【記者】築地の移転の関係なんですけれども、仲卸業者の方々の中には、豊洲のところ、汚染が出たところには移転はふさわしくない、中央卸売市場が行くのはふさわしくない、やっぱり地元での、築地での再整備が必要だという声が以前からあって、一方では、先ほどの質問にもありましたけれども、業者の団体で、ぜひとも豊洲への移転を推進してほしい、こういう地元の業者の方々の声を知事はどういうふうに受け止めていらっしゃいますか。

【知事】どういうふうにって、あなたと同じで困ってる訳だよ、こっちは。仲卸業者というのは800人ぐらいおられるそうですけども、築地の移転に反対しているのは200人ぐらいの方だそうですな。そういう意味では、反対の人の数というのはマイノリティーなんでしょうけど、しかし、やっぱりその人たちの懸念が全部間違っているとは言いませんよ。ただ、やっぱり、プラスアルファ、自分たちの経済状況みたいなものがあってですね、要らざる経済負担をしたくないという理由もあるらしいし。これはやっぱりいろんな憶測がありますけどね。

********小坂意見*******
⇒公式な都による意向調査は、なされていません。
このような日本最大規模の土壌汚染地域に、
市場を移すことに賛成する人は、いないのではないでしょうか?
<私のデータです。>
築地市場内の水産物部と青果部の仲卸業者に一軒一軒まわり、築地市場の移転や現在地での再整備のお考えを聞きました。
平成20年1月の調査で、
水産物部175業者で、
移転反対は139(79.4%)、賛成は18(10.3%)、無回答18(10.3%)。
青果部44業者で、
移転反対は35(79.5%)、賛成は2(4.5%)、無回答7(15.9%)。
でした。
場外市場では、10業者中10業者(100%)が移転反対でした。

<07年4月「市場を考える会」の意向調査>
水産仲卸業者の場合:7割強が移転に反対
平成19年4月18日から20日までの3日間で水産仲卸の全事業者を対象
*豊洲新市場移転に賛成  10票
*豊洲新市場移転に反対  586票
*どちらとも書けない   51票
*未提出         150票

<東京新聞の07年5月24日掲載の記事>
青果仲卸業者の場合:8割近く移転に反対
調査は5月半ば、市場内の110の青果仲卸業者を対象に実施。
百一人が回答(うち一人は白紙)。
質問「築地と豊洲のどちらで営業したいか?」
「絶対に築地」 54人
「できれば築地」39人
全業者の約85%
「絶対に豊洲」 2人 
「できれば豊洲」5人

質問「移転計画について」
「即時、撤回すべきだ」 39人、
「白紙に戻し議論する」 48人
少なくとも八割近く移転計画に反対

石原知事は、いったいどんな根拠で、反対200のマイノリティーと
言っているのだろうか???
*******石原都知事の会見に戻ります*********

 じゃ、今の築地で、そこで働く者として、築地を代表して、都民に対する衛生管理、危機管理の面ですべての責任を果たせるんですか。あそこにはですね、塗り込められているけど、アスベスト、いっぱいありますよ。そういったものをみんな知っててですね、それが例えば大地震が来て崩壊したときに、恐らくその回収ってすごい手間取るでしょうよ。築地は閉鎖されざるを得ませんな。そういう震災がいつ来るかわかりませんがね、できるだけ早くどこかに移転しようということになったんだけど、今度、移転先にとんでもない汚染があってですね、それをどうするかということで。

⇒私は、自身の一般質問でも、アスベストのことは取り上げましたけど、現状では、健康被害はでないとのこと、また、アスベスト除去が現在地再整備に支障にはならないことも、本会議討論の中で確認させていただきました。

 だから、できるだけ早くですな、安く回収できるための、何ていうんでしょうね、技術がないかと探してたら、さっき申し上げたみたいに、全然違うジャンルの方々からいろんな発想が届けられる。これからもあると思います。今の首都大学東京の学長の西澤(潤一)先生、これはもう科学技術の泰斗(権威)ですから、あの人を通じてですね、我々の考えられない方法がないか、いろんな領域の技術者に意見を聞いてます。

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