フルール・ダンテルディ

管理人の日常から萌えまで、風の吹くまま気の向くまま

老にゃんこ腎臓病闘病記その1

2013年06月30日 | 猫ばか日記

 その1と書きながら、私は何年も続ける気満々ですけどね。その100くらいまで!
 平成8年生まれの最愛のにゃんこ、センドー。言うまでもなく、当時最愛のキャラだった仙道彰からいただきました。なので動物病院ではいつも「○○○(仮名)」で登録しております・・・。
 今年になって、やけに水を飲むなあ、とか、それに比例しておしっこの量が増えたなあ、とかいうことに気がついた。体重は数年前から減り始め、もっとも重かったときから700グラムくらい減り、それについては、もう老猫で、食事量自体が減っていたから仕方ないと思っていた。しかし5月、1泊旅行したため猫の世話を姉に頼み、姉から「センドー、やけに痩せてない?」とメールがきて「前から痩せてたよ。年だからさー」と返しつつ、やっぱり気になり始めた。そんなとき老猫についてのネットの記事が目に付き、「あれ?もしかして・・・」と不安になり、最初は「甲状腺亢進」じゃあないかと疑った。その頃、もともと長毛で毛玉を吐いたり、胃が丈夫じゃないのか若いときからよく吐いていたのだけれど、その回数が増えていたからだ。それで、日曜日に行きつけの動物病院へ連れて行った。
 医者は症状を聞いて「腎臓病の可能性が高いです」と言った。「体重は去年と変わってませんが、もう老人ですからね。確定診断をするなら検査入院してもらうことになります。血液検査や尿検査、エコー検査で腎臓の萎縮がないか診なくてはいけませんから」
「入院?!」
 私はとんでもない、と思った。なぜなら老猫というのは私も重々わかっているので、なるべくストレスを与えたくないのだ。人懐こいが、決しておっとりした性格ではない。あとから引き取られてきた若い新人猫たちに、何年たっても虫の居所が悪いとケンカをしかけていくような子だし、私のトイレにも風呂にもついて来る執着心の強い、むしろ神経質な猫だと思っている。そして注射のときには激怒して大暴れ、いつも麻酔で眠らせてからしかできないくらいだ。(注射嫌いはこの医者のせいだけどさ・・・。だって前に行っていた医者では、全然嫌がりも怖がりもしなかったんだから。注射は首に打つのが常識だろ?素人の私だって知ってるのに、初めてこの病院で予防注射を受けたとき、おとなしくしているこの子や他の子たちに対して、腰に注射打ったんだもん。そのとき「こいつ・・・ヤブだ・・・」と思ったが、病院内の清潔さ、勤務している女性たちの対応のよさ、駐車場の広さは気に入っているので、そのまま通っていた)
「入院できないなら、とりあえず療法食に替えて、様子見ますか。サンプルをあげますから、どれを食べるか試して、食いつきのいいやつを購入して食べさせるようにしてください」
「わかりました・・・」
 というわけで、腎臓病の猫用療法食、ドライ3種とウェット2種の試供品をもらって帰った。
 家に帰ってから、エコーはさすがに麻酔しないと(毛刈りも)やらせないだろうから無理として、血液検査だけならできたんじゃねえ?それでだいたいの診断はできるんじゃないのか?と気がついた。それとも血液検査も麻酔しないとだめだと思ったのか?やっぱヤブだな・・・。
 その夜から療法食を食べさせ始めたのだが、普段はウェット・フードの方が好きなくせに、全く口をつけようとしない。ドライフードにウェットフードを添えると、ドライも食べない。どうやら匂いが嫌いらしい・・・。ドライだけなら食べるので、なんとかなりそうだ・・・とネットで注文。
 ところが、次の週、4日間連続で明け方に2度ずつ嘔吐。黄色い胃液だけを吐く。なにしろ明け方2時から5時くらいにかけてなので、一旦目が覚めるとなかなか寝付けない私も寝不足でふらふらの状態で会社へ行く羽目に。いくら猫は吐くのに慣れていると言っても、やっぱり体力を使うし苦しいのに変わりはない。これはまずい、と会社から帰ってから病院に電話。吐き気を止める薬はないか尋ねる。受付の人が医者に訊いてくれ、出してくれるというので、車を飛ばして取りに行った。
 療法食のウェットは食べてくれないので、いつものウェットフードに薬を混ぜて食べさせたが、よくよく考えると、本で読んだが吐くのは腎臓で解毒できなかった毒素を吐いているのだ、とあった。だったらただ吐くのを止めさせたらまずいんじゃないか?とネットで同じように腎不全の猫を飼っている方のブログを読むと、毒素を吸着して排出させる薬を利用しているという。他の方も薦めていたので、私もすぐネットで注文した。
 薬が効いたのか毎日嘔吐、というのは止まったが、やはり全く吐かなくなったわけでもなく、とりあえず5日間飲ませて、それ以降は飲ませるのはやめた。
 とはいえ、直ることはない、ただ悪化させないことが肝心、という腎臓病。悪化していないかどうかの管理をしていかなきゃいけない。それには検査で数値を見るしかない。私は、病院を変えることにした。私が引っ越してきてから1年後くらいに開業した近所の病院だ。ここはムギを拾ったときにペットホテルとして利用したところだが、駐車場が少し離れているのと、正直言って清潔感がちょっと・・・ということで、かかりつけにする気がなかったのだが、何しろ近い。しょっちゅう検査に連れていくのなら、近いほうがいい。それにどーも今の先生はヤブだしな・・・。というわけで、血液検査のため連れて行った。
「17歳になるにしては毛艶いいですね」
 褒められる。が、採血しようとした先生は、うなって怒って暴れるセンドーに閉口して、「17歳にしては・・・やんちゃですね」「はあ、すみません・・・いつもこうで」本当は暴れん坊と言いたかったのであろう・・・。爪で怪我を(人間が)しそうなので、バスタオルでくるみ、助手さんと私と先生と3人がかりで押さえ込みながらようやく採血。これが毎回繰り広げられると思うとぐったりだ・・・。
 終わった途端に自分から診察台を飛び降りて、さっさとキャリーに入るセンドー。お前な・・・。
 30分後、検査結果が出た。正常値の範囲内の項目でも、脱水傾向を測る項目はやっぱり数値がぎりぎり。腎機能の異常を示すBUN(尿素窒素)とCRE(クレアチニン)、AMYL(アミラーゼ)が正常値オーバー。でも、思ったよりも飛びぬけて悪い数値ではなく、ほっとした。先生も「この数値を維持できれば、まだまだ長生きできますよ」と言ってくれる。「ただ、数値が悪くなっていないか監視する必要があります。2、3か月ごとに血液検査を受けてください」とのこと。
「悪化するようなら食事の外に薬も出すことになりますが、この子薬飲みますか?」
「餌に混ぜれば・・・。今はヒルズのドライのk/dと、ネフガードを混ぜてます」
「ネフガード飲ませてますか。それはいいですね」
 良かった。猫仲間(勝手に仲間扱い・・・。いやいや、猫キチなら見知らぬ他人でもみんな同士さ!)の情報は正しかったよ!ただ、ドライだけだとやっぱり味気ないせいかあまり食べないので、食べる楽しみもないとな、と少し普通のウェットフードもトッピングして与えて、それにネフガードを混ぜ込んでいる。顆粒なのでドライフードにはあまり絡まず、皿に落ちてしまうからだ。
 前々から人様の猫の闘病記だのなんだののブログを読んではだーだー泣いていた私だが、この頃はそれに拍車がかかり、かわいい猫の写真を見るだけで涙が駄々漏れだ・・・。しかし!世界で一番愛している、最愛のこの子が35歳まで生きて、一緒に老後を過ごすという望みは捨てていないぞ!