kochikika ノート

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中国の省エネ政策に思う話

2006-03-07 01:02:20 | 環境関連

全人代開幕 安定成長路線に移行

中国の国会にあたる第十期全国人民代表大会(全人代)第四回会議が五日、北京の人民大会堂で開幕した。冒頭、温家宝首相が、政府活動報告を行った。報告で、温首相は今年の国内総生産(GDP)成長率の目標を8%程度とし、昨年実績の9・9%から大幅に引き下げ、過熱経済から安定成長路線に移行する方針を明確にした。全人代では中国共産党と国務院(政府)が策定した第十一次五カ年計画(〇六-一〇年)草案が審議、採択される予定。温首相は十一次計画期間の年平均成長率を7・5%に設定、従来の投資主導型から内需中心の消費牽引(けんいん)型に転換する政策を進めていく考えを強調した。農業生産の発展、農民の生活水準の改善に重点を置き、「社会主義新農村建設」を最優先の課題とするほか、格差是正やエネルギー消費を20%減らす資源節約・省エネ型社会の構築にも取り組む。産業構造の高度化、マクロコントロールの強化とともに、市場メカニズムの導入、対外開放も引き続き推進していく。
(3月6日付フジサンケイビジネスアイ一面記事)

 FSBのサイトには 掲載されていませんが、この全人代の記事の横に「日本の省エネ技術の出番」ってな感じで、次の5カ年計画の目玉である資源節約型経済の計画が、日本のお家芸である省エネ技術の商機につながるという記事がドドーンときています。
確かに大きな流れとしてはそのとおりだと思うのですが、事はそう簡単には運ばないように思えます。

先日、中国で省エネベンチャーを立ち上げることを目的とし、ある大企業を退職、独立された方とお話する機会があったのですが、そこで思ったことは、「いい道路がある国でなければいいクルマは生まれない」ことなのかなと。

中国のエネルギー事情については専門家のサイトを検索してもらうのが良いのですが、大まかに言えば、
・大幅な需要増に伴う突然の停電などの頻発
・そのため大きなダムを建設しても供給としては追いつかない
・そのため分散型電源の導入が求められるが、規制も多く、またそのためのインフラが整っていない
・自然エネルギーなど、コストメリットのない省エネ策には消極的
といったところ。

こういう状態の中、供給拡大は(日本には迷惑ながら)当然として、上記に引っかからない手法が省エネ技術ということになるのですが、例えばプリウスを走らせたり、省エネ家電を販売するという手法なら問題ありません。しかし一番多くの期待が寄せられている産業用施設、設備の省エネとなると、やや問題が生じると。

BtoBにおける省エネは、省エネ施策前の電力使用状況がどの程度であったか、省エネ施策後のそれがどうなったか、この2点がきちんと確認できなければビジネスとして成り立ちません。それが突発的な停電や、自家発電の規制などで周波数や電圧が凸凹になる、縛られるという状態では、契約書に特約条項を満載せねばならず、最良の結果のみを想定する中国人相手の仕事ではしんどいというのが上記の方のお話でした。
つまり効果的な省エネを行うには、インフラの整備も必要ということですね。

また以下は感覚的な話になりますが、思うに、日本で省エネが進んだのは、石油ショックという「天災」があったこと、また省エネという行為が、ムダやムラをなくすという日本人的な美的感覚というか、「MOTTAINAI」精神に合致したことなのだろうと。
前者への対策は政策や学者や本社技術部員の領域ですが、後者は現場や家計の領域であり、また前者はいわば大ナタ改革であって、後者は継続的改善運動みたいなもんです。
で、日本がより優れているのは後者だと思われるのですね。省エネ分野で日本発のシーズって意外と少ないですし。

まとめると、ノウハウ的な話が中心になりますから、商機であることには違いないわけですが、その辺の精神注入がポイントというか。それがあれば上記の省エネ対策の前提条件も徐々にクリアされていくのかなと。
精神だけでは動かないでしょうから、号令だけでなく、インセンティブも欲しいところかなと。 これ京都議定書ノルマに逆行中の日本もそうですけど。

まあ今更キューバを見習えと言っても無理でしょうけどね。いやこれは中国に限らず。。



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