こっちゃんと映画をみまちょ♪

レビューと呼ぶほど中身なし。しかし中身が無いのも中身のウチよのぅ。・・・なんちって。

ヒストリー・オブ・バイオレンス (2005)

2006年10月24日 | しびれるMovie

こっちゃんポイント ★★★★★

鑑賞環境  こっちゃんシアター 
上映時間 96分
製作国 アメリカ/カナダ
公開情報 劇場公開 (ムービーアイ)
初公開年月 2006/03/11
ジャンル ドラマ/サスペンス/ミステリー
映倫 R-15

アメリカ・インディアナ州の田舎町。小さなダイナーを経営するトム・ストール(ヴィゴ・モーテンセン)は、妻のエディ(マリア・ベロ)や2人の子どもとともに、愛に満ちた幸せな日々を過ごしていた。そんなある夜、彼の店が2人組の強盗に襲われてしまう。そこで隙をついて強盗の銃を奪い取り2人を撃ち倒したトムは、一躍ヒーローとして扱われることに。しかしそのことがきっかけで、彼の過去が明らかとなっていく・・・。

(goo映画より抜粋)

エド・ハリスが気色悪い。

以前に見たときよりもシワは増え、毛髪は明らかに減少している。
顔の左目まわりには傷があり、その片目は視力を失い白く濁る。
こんな容姿だ。

聞けばその昔、ジョーイ・キューザックという男に有刺鉄線でえぐられたそうな。
なんともエグい話ぢゃないか。

この映画の主人公、トム(ヴィゴ・モーテンセン)が消し去った過去。
しかし自分の身に降りかかった”ある強盗事件”をきっかけに、
その忌まわしい過去が再び世間に、いやまだ何も知らなかった家族の目の前にさらされる。
と、まあこんな話。

エログロセンス極まるデヴィッド・クローネンバーグ監督にしては、確かにオトナシイものの、
これはちょっとした問題作。 そして評判通り面白い映画。
子供に銃口を向けるオープニングからもう、一気にショッキングだった。

過去に浴びた殺人の血___。
赤い色は洗い落せても、その匂いまでは決してシャワーでは流せない。
どんなに身を清めたつもりでも、かすかに香るその血臭を嗅ぎ付けて、再びバイオレンスが訪れる・・・。

まったく、そういうものなのかもしれない。

まったく血の匂いってヤツは鮫を呼び寄せることもあれば、ドラキュラを呼び寄せ、
ゾンビを呼び寄せることもある。
今度はエド・ハリスを呼び寄せた。

あんた、ジョーイ・キューザックやろ?(セリフに多少アレンジあり)」と付きまとうエド・ハリス。
とにかくシツコイ。 
トムだと言ってるのに、一歩も引かない。

どうせ言っても聞かないのだから、いっそのことヴィゴも、
「トムはトムでもトム・クルーズです。」とか「小柳トムです。」で笑いを取れば良かったのに。
それか自分の名前にヒッカケて、「ヴィゴ、モーテンセン(もうしません)」と
ダジャレ混じりに詫びを入れたほうが、よっぽど良かったかもしれない。

そうすればエドも笑って帰っただろうに。(帰るか!)

トムの中のバイオレンスが再び目を覚ますとき、家族の愛は壊れかけてゆく。

因果応報。
家庭を持ち、家族を愛し、田舎町でマジメに暮らしても
自分の中に流れる汚れた血までは消せはしない。
やがて彼は全てのケリをつける為にフィラデルフィアへ向かう。

おおおおおぉ。クレイジー・ジョーイ・・・。やっぱり血塗られた過去があったのか!

「私の夫は本当に何人もの人を殺してきたの?」と悩む妻。
腕の立つ弁護士ならもっと早く気がつきなさい!・・・いやいやそういう話じゃなくて。

やがて大人しく見えていた息子にも芽生えるバイオレンス。
それを目の当たりにする父親。
これには思わず「うわっ」と声を漏らしてしまいました。
まったくなんというシーンなのか。

家族は一家の主のそんな過去を、いったいどのように受け入れてゆくのだろう。
かずろぐさんも言っていたが、ここがまさにポイントだと思う。

う~ん。すごいぞ、クローネンバーグ!
たった96分の中に、訴えたいことをシッカリ収めてる。
しかも、それがギュウギュウ詰めに感じない。 的が絞られてるから。
これって相当上手いってことじゃないだろうか?

夫婦の愛情を”10代で出会えなかった埋め合わせのコスプレ”で表現する感覚も何とも可笑しかった。
マリア・ベロは、ある意味熱演だったですね。

寡黙なヒーローの過去は、狂った殺人者・・・。
自分に降りかかった災難が、過去の自分の罪を世にさらすことになるという皮肉。
抑えていた”ダーティハリー”が顔を覗かせる場面に悪寒が走る。

エログロを控え目に仕上げたところで、「クローネンバーグはクローネンバーグ」さね。

お見事です!ぶらっぼ~♪

ところで。 久々に観たウィリアム・ハートのボス役も中々のものです。
しっかし、良い芝居するなあ。
思わず「アンタね、もっと銃の練習しておきなさいよ!」とツッコミたくなるほどの愛しいキャラ。 
サイコーですっ!面白すぎッ!
あんなに撃っても当たらないのはもうほとんど病気に近い。
子分に向かって怒鳴った「どうすりゃ失敗できるんだよ!」はそのままアナタに返したい言葉ですよ。
ねぇウィリアムさん。

マア、そんなのもアリ、こんなのもアリで、文句なしの★★★★★です。ひゃほー!

注:・・・って、決してハシャギながら観る映画ではありません。

 

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