Kobby loves 埼玉&レッズ

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イングランド対スウェーデン

2018-07-08 22:07:00 | ワールドサッカー
準々決勝のイングランド対スウェーデンの映像も見ました。スウェーデンはここまで2ラインコンパクトサッカーの守備的な戦術で、1次リーグのドイツ戦こそ敗れたものの、韓国、メキシコ、スイスを破って準々決勝までたどり着きました。パスを回すタイプの相手に対し、スウェーデンの中盤でカットしてからの速攻が、相手にとってやりにくかったのがこのサッカーがはまった理由です。

しかし、イングランドはスウェーデンの強みである高さでは互角の相手です。これまでと同じような、セットプレーの力技では潰せない相手でした。また、スウェーデンの右SBルスティグの出場停止という、若干の弱みもありました。イングランドとしては、スウェーデンがCBの強さに自信を持っているのでサイドからのクロスは上げさせていいという守備をしているので、そのサイドを狙う展開に持ち込みました。

そのサッカーをするには、イングランドの3-5-2はうってつけの戦術でした。アウトサイドの攻撃参加という、スウェーデンが持っていない武器を活用してサイドから圧力をかけて、CKを何本も取ることに成功します。イングランドの先制点はそのCKでした。ちょうど、スウェーデンの高さという意味では弱点のゲームメーカー、フォルスベリのところに長身DFマグワイアを置いてその隙をヘディングで狙ったのが成功しました。

それでも、スウェーデンは1点ビハインドなら十分逆転可能圏内と、極端に無理はしてきませんでした。4-4-2の後ろ2ラインをコンパクトに保ってからのカウンターを狙えばいいというプランでした。それが崩れたのはイングランドの2点目でした。イングランドの右からのクロスに、MFアリがフリーになって頭で押し込んで2-0と、堅守のスウェーデンにとって痛すぎる2点ビハインドになります。

これで、スウェーデンはついに売り物の2ラインコンパクトサッカーを諦めて、両MFをFW気味に上げて4トップ気味にして、サイドからのクロスを頭で合わせる攻めに最後の望みをつなぐしかなくなりました。そのクロスが何度か合っているのですが、この日はイングランドGKピックフォードが絶好調でした。3度、スウェーデンの決定的なシュートを止めて、イングランドは2-0で勝利を収めました。

イングランドの勝因として、アンカーのヘンダーソンの縦パスの能力もあります。彼が効いているので、スウェーデンは中央からパスを回せませんでした。中盤対決という意味でもイングランドの勝利だったように思えます。スウェーデンのもう一つの売り物である、中央からの縦の速攻が出なかったのは彼が効いていたからでしょう。
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ブラジル対ベルギー

2018-07-08 21:44:30 | ワールドサッカー
W杯観戦記は、準々決勝のブラジル対ベルギーです。このカードは準々決勝の中で最大の好カードに思えました。ベルギーが、守備には多少不安があるものの、ブラジルにも負けないくらいの攻撃力を持っているからです。ベルギーの印象は、やはり日本代表とベスト16で対戦した印象が強いですが、3-4-3のシステムで前にかかるため、バイタルエリアを空けやすいという明確な弱点がありました。

しかし、この試合ではその弱点を修正すべく、布陣を変えてきました。まず、3トップの一角だったメルテンスを外して、ボランチだったデブルイネを1列上げてFWの中央に置き、サイドにスピードのあるアザールとルカクを置きました。ブラジルが、左SBのマルセロをMFのごとく前に上げてくるので、その裏をルカクで狙うという意図でしょう。また、空きやすいバイタルエリアを埋めるために、右アウトサイドのメニエをSBまで下げて4-3-3気味にして、ヴィツエル、フェライニ、チャドリの3枚を中盤に置きました。

これに対し、ブラジルはキーマンである、アンカーのカゼミーロが出場停止で不在でした。代役のフェルナンジーニョもマンチェスターCでボランチで、守備力は問題ないですが、カゼミーロがこなしているDFラインと中盤をつなぐ動きという意味では多少劣りました。また、ブラジルは確かに世界トップの技術を持っていますが、伝統的に高さのあるタイプをあまり輩出せず、高さではベルギーにかないません。

先制点はややラッキーな形でベルギーに入ります。CKから、その代役フェルナンジーニョのオウンゴールです。しかし、かさにかかって攻めたときのブラジルは強いので、この1点を守ろうとすると苦しいでしょう。ベルギーにとって大きかったのは、その後のカウンターからの攻撃です。ルカクからのカウンターで、パスを受けたデブルイネが思い切ってミドルシュートを狙い、これがGKアリソンの守るゴールを破って2-0と大きなリードを得ます。

前半を0-2で折り返したブラジルは、ベルギーにカウンターを食らうリスクは覚悟して思い切って前に来ました。ネイマールは中盤でかなりの時間ボールを持って攻めました。シュートの嵐を浴びせたブラジルの前に、ベルギーは布陣変更の効果が出て、その4バックと3枚のボランチでブラジルの攻撃を受け止めます。CKなら、高さで勝てるベルギーにとっては守れる可能性が高くなります。

途中出場のレナト・アウグストがヘディングシュートを決めて1点差に迫り、その後もベルギーゴールを攻め続けたブラジルですが、GKクルトワの好セーブもあって1-2で逃げ切られて敗れました。ブラジルの敗因を探るなら、2年近くも負けていなかったことで追うオプションがなかったことでしょう。ベルギーのカウンターで、ずいぶん時間を使われていました。
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