Kobby loves 埼玉&レッズ

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コンパクトな2ライン

2012-04-13 19:08:41 | 他チーム
今季序盤戦のJリーグを見る限り、好調な仙台、磐田、鳥栖あたりには共通した特徴があります。それは中盤のラインをボックス型にせず、フラットに4人もしくは5人を並べ、後ろの最終ラインと近い距離を保って2ラインをコンパクトにしていることです。

この戦術だとボランチとサイドハーフを明確に分けないので、プレッシャーを掛けてボールを奪ったら中盤の選手の誰が出て行っても許されているようです。磐田の得点者にボランチの山本康裕の名前がよく見られるのはこのサッカーがうまく行っていることを示しています。

以前からこのサッカーをやっている仙台の手倉森監督やJ2を戦っている鳥栖のユン・ジョンファン監督は予想できても、就任1年目の若手監督の磐田の森下監督の手腕には驚いています。

今まで、4-4-2のサッカーといえばオリベイラ時代の鹿島のように、サイドハーフのテクニックから打開するスタイルでした。サイドハーフにどれだけ上手い選手を持っているかが勝負の鍵で、相手もサイドハーフを如何に消すかに神経を尖らせていました。

そのスタイルの弱点を狙うのがこのコンパクトな2ラインです。サイドから攻め込もうとすると、二人ないし三人で囲み、取られてしまえばスピードあるショートカウンターで数的不利を作られます。磐田がこのサッカーで優勝候補のG大阪を倒したのは会心のサッカーだったでしょう。

ただ、2009年に浦和のフィンケ監督がサイドに人数を寄せて数的優位を作るサッカーで一時旋風を起こしましたが、サイドチェンジやロングボールを相手が多用してきた夏場は選手の足が止まって連敗街道を進みました。

磐田は前田という絶対的ストライカーを持っているので、この2ラインが機能しないときでも前田のゴールで1-0で勝てる可能性はありますが、このサッカーは激しい運動量を要求されるので、一年中今のペースでというのは無理です。

そういったときに、他の手でしのげるか、相手に研究されたときにどう対応していくかが、これらの今の上位チームに試されるでしょう。代表チームでは、日本と最終予選で当たるヨルダンがこのスタイルです。トップは1枚しか残していませんが、コンパクトな2ラインはサイドから攻めるザックサッカーの壁になる可能性はあります。
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